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ラブリーファンタジー  作者: 由自不
打ちきりエンド
80/83

??① 峠の分岐点(物語加速中)

物語が加速して着々と先送りしてたプライベートクエストを終えてある程度の憂いがなくなった俺達は今、重要な岐路に立たされていた。


ギルドマスター達を呼びその話し合いをこれからするのだ。

とうとう峠に挑むべき時がきたのだ。


即ち強制ログアウトイベント峠攻略である。


ゲームマスター達の中にはその峠攻略以降に何が起こるのかを知るものは居ないらしい。


その先については本来ならデスゲームが始まった日の、前日の7都市同時襲撃イベントによってシナリオが書き変わる為に、まだ教える必要が無いと関係者秘のままだったらしい。



あれからプレイヤー達は強くなり、更に強化された装備も行き渡り、後顧の憂いは無いという状態だ。


そして問題となるのが誰をログアウトさせるかについてである。


プレイヤーの中には運営と繋がりのあったテスタープレイヤーも居たらしいのだが運悪くそういったプレイヤーはことごとくデスゲーム開始の初日若しくは2年間の攻防で全滅してしまったようだ。


なのでできるだけ発言を無視できない有名人が望ましいというのが1つの案だった。


ここに姉ちゃんが居ればその役割は姉ちゃんだったのだろう。何せ世間を動かすのにこれ程向いている人材は居ない訳だから。


そうなると俺にも候補としてあがってしまう訳だ。


だが今や俺はこの世界での希望救世主Gなのだ。俺がここに再び戻ってくるまでにどれだけの時間がかかるか分からない。下手したらずっと戻ってこれない可能性もある。


だったらH∧Lを打倒するまで強制ログアウトイベントを踏まないという選択肢もある。。。


だがそのイベントを踏まないで魔都を攻略したときに何が起こるのか誰も知らないのだ。


他の選択肢として無視できないように数百人の女性プレイヤーにあちらでデスゲームについて対応してもらうように呼び掛けるという手段もあった。



そんな葛藤に現れたのは俺にとっては予想外の人物だった。


「ヒロ兄、俺が行こうか?」


「タカシ!!何でここに?」


「ヒロ兄がいざ戻って女性恐怖症が治ってなかったらヤバいだろ?俺達が眠ってるのは多くの女性プレイヤーに囲まれた特別隔離施設なんだぜ?


それに俺はこの世界に入ってくる前に再び出た後の準備はばっちりできてるんだ。俺の身体には心臓の鼓動で充電されるGPSがついてるし、身体にはSOS信号が送れる機械も埋め込んである。俺の方が適任だ。それでもお前が行くなら俺は止めないお前の弟子達の指揮は俺が取ろう。


どうするかはお前に任せるぜ。」


深呼吸して深雪と娘達を見つめる。


「タカシここの守りは任せた。俺が行くさ。まあお前の身体に埋め込まれてる発振器とやらは利用させてもらうがな。どこに埋めてるんだ?」


「右膝の裏だ。」


「分かった。じゃあ明日峠に挑もう。ゲームマスター達は女性プレイヤーとともに念のために都市の防衛を頼む。」


「はる。分かった健闘を祈る。」




迎えた決戦当日晴れ渡る峠の一本道、道事態は険しいが特にこれといったモンスターも現れない。

途中の石碑を調べて必要な情報をメモする。

これは開発陣が遊びで入れた文字でこの状況を説明するのにふさわしいものとして絶対に必要な情報だ。


なんせ他のサーバーのラブリーファンタジーではせいぜい稼働1ヶ月程度しか経ってないのでこんな峠の隠し文字の情報なんて知る手段なぞ普通ならあり得ないのだ。きっと今頃フィフスと隣接するファーストの防御固めの外壁強化クエストとフォースを取り戻す為にサードの防衛を徹底的に固める為のクエストをやってる状況だろう。


それにしても何も無さすぎる。


ゲームマスター達の話しではそこに到達するには難易度が高くて圧倒的な強さか装備が必要だというはずなのだが。。。


そんなことを考えていた俺の耳元に風切り音が聞こえた。

キンッ

今まで気配が無かったこの山が突如膨大な瘴気を吹き出し始める。

名前を取り戻した豊穣の大精霊モルダウが召還され、辺りに漂う瘴気を急速に浄化し始める。


浄化された空気の奥から一匹のウサギが現れた。

かつて娘達が最初のスペシャルモード訓練で異常に強かったウサギだ。


キンッキンッキンッ


勘でさばいたが全く目に見えなかった。


あれから進化した武器混製槍を構えスペシャルモードに入る。


こいつ強い。

かつての精霊王よりも苛烈で攻撃の瞬間実体のある7体に分裂するのだ。1本の槍ではさばききれないと判断した俺は2本の日本探検という短剣を取り出し五月雨切りで対処する。


『それは残像だよ』


へ?


背中と右手から血が吹き出し頬はスーッと切れ血が滴り落ちる


どういうことだ?なんでスペシャルモードなのに敵の攻撃が見えなかったんだ?


俺はLポを飲み持続回復状態にする。そしてあんまり使いたくなかったブースト薬である精力剤を飲み干した。


本来ならの用途なら一舐めでというものだがこういった命のやり取りにおいてはそんなアホなことは二の次だ。


仙術を目に集中させると攻撃ラインが二重にぶれていた。


つまり連打が必要だったのだ。


だがそんな力の入りきらない状態で敵の攻撃に合わせられるのか?押し負けないのか?


気になったもののとにかくやってみないことには始まらない。


『なかなかやるね。じゃあこうしたらどうだい?』


ピーと一鳴きすると奥から10匹のウサギが現れた。


冷や汗を流しながら長いリズムゲームの始まりを予感した。




1時間後何故か俺にしか襲ってこなかったウサギとの戦いは俺の勝利に終わった。


やべえやつだった。ほぼカンストの俺でぎりぎり勝てるやつが雑魚エンカとかラブリーファンタジーのシナリオライターは頭おかしいんじゃないだろうか?本当に倒せる前提のゲームなのだろうか?もしかしたら負けイベントじゃなかったのだろうか?


不安に思いつつも先に進むが12時間のロングムービーは始まらなかった。



ワールドクエスト

不戦協定が破られ7都市と7魔都との戦争が始まります。



ちょっと待て情報の意味が分からない。


ちょうどそのタイミングで、ゲームマスター達から同時にヘルプ要請がとんできた。娘達をそれぞれの都市に派遣すると俺と嫁はそのまま峠を進む。


峠の先には一体の大蛇が待ち受けていた。


大蛇は強かったがぶっちゃけさっきのウサギの方が強かった。


『困ったな。負けてくれないとプログラムが始まらないじゃないか。』


「それはどういうことなんだ?」


『普通においらがそのままフィフスに突っ込んで都市を壊滅する専用ムービーがこれから流れるんだよ』


「え?今守ってるやつの方がお前より強いから無理じゃね?」


『え?』


「え?」


。。。ごめんシナリオブレイクしたみたいだ。


こうして本来なら起きるはずの強制ログアウトの道が消え、魔都戦争が始まり、魔都の霧に包まれた侵入不可バリアが消えるのだった。



本来ならGの居ない7ヶ月を乗り切る物語がありましたが加速の為にはしょりました。(約20話分)

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