第9話 初めての外
今回は一緒に暮らすことになってから一週間たった話です。夜と少女の進展を書いていこうと思います。
夜は今、朝のランニングをしていた。
冒険者には体力が必要だからだが、あまりタメになっていないように感じていた。
理由は重力が地球の半分だからだ。
ランニングをしながら少女の事を考えている夜。
少女と一緒に暮らすことになってから一週間が過ぎた。
最近は少女もだいぶ動けるぐらい筋肉が戻りガリガリ脱出をしていた。
まだ昔の名残で直ぐに遠慮をしてしまうことがあるが、そこは少しずつ直していくことにしている。
少女と暮らしていて一週間、家事やら金稼ぎなどは1人でやっていた夜だが、それはそこまで苦にならないし困ったことも知識のおかげでほとんどなかった。
だが夜は一つだけ本当に解決したい問題があった。
(暮らすようになってから一週間、少女はいまだに黙りで名前すら聞けていない。流石の俺でも凹むぞ。)
そう、無表情なのはあまり困らなかったと言うかオーラが見えるような感じで分かるのだ。
例えば少女用の服を買ってきた時など無表情ではあるが嬉しいオーラが見えたりだとか、ギルド依頼で少し遅くなると無表情なのに何故か寂しさが分かるだとか、アニメの世界だけかと思っていた事が何となくわかるのだ。
だが、話さないというのは困るのだ。
こちらが彼女の望んでいることを当てなければいけないというのが非常の難しい。
頷く、横に首をふる。
この行為しか彼女はしなかった。
最近は少しずつ、本当に少しずつだが遠慮が抜けてきて宿内だったら少しは歩き回れるようになった。
夜は彼女の名前をいまだに知らない。
好きな人の名前を近くにいるのに知らないというのは流石の夜でも凹んでいた。
(最近はずっと宿の中で肉も大分ついてきたし1度デートのお誘いでもしてみるか?あまり使ってない分お金も有り余ってるしな。)
夜は「このデートで少女のことを知る!」と内心で固く、固く決意すると宿へと走って戻っていった。
「ただいま」
夜は挨拶をしながら部屋に入った。
そこにいたのはベットの上で寝巻きを着崩していて、眠そうに片目を薄く開けて目を擦っている少女の姿だった。
今は朝6時だった。
少女は最近ぐっすり寝るようになったが前までは、夜より早く起きなければならないという感じで朝の4時から起きていることなんてざらにあった。
なんとか説得して最近、俺より寝てもらっていた。
少女は小柄だがかなりの美少女だった。
朝日が照らす銀色の美しい髪に、白くシミ一つないきれいな肌、寝起きのあくびで涙を貯める銀色の輝く瞳、そんな少女が寝巻きを着崩しているのだ。
夜は完全に見蕩れていた。
夜はハッと我に帰り
「悪い!」
バンッ!
と勢いよく扉を閉めた。
しばらくすると向こうから扉お開けてくる。
完全に寝巻きから部屋着に着替えていた。
夜はとりあえず中に入った。
そうして、机に座るように促すと少女と一緒に席につき夜が提案する。
「今日は外に出てみないか?それともう一つギルド登録しないか?外に出るからな、警戒してしまうかもしれないが、そんなの不要だ。君に手を出すやつは俺が始末する。それとギルド登録は自分で言うのもなんだが俺は結構名が通ってるんだ。だから俺のパーティーって言うだけでもかなり効果がある。バックに俺がいるということで君に手を出す輩がぐんと下がるだろう。どう?登録してみないか?別に戦う必要は無いしな。」
少女に夜は必死になって提案する。
少女は黙ったまま俯いていた。
夜はその様子を見て諦めかけていた。
(まだ無理だったかな?どうする?女の子の扱いになれていない俺には考えがない。だからと言ってこれ以上行動を起こさないと何も進展しない。はぁ〜詰んだ!!)
そんなことを考えていると少女はおもむろに顔を上げた。
その顔は無表情だが何かを決心したようなオーラを漂わせていた。
「どうした?行ってくれるのか?」
「………コク」
少女の肯定する仕草を見て夜は心の中で叫ぶ。
(よっしゃ!!!)
夜にとってはチャンス到来だった。
夜は絶対近づくぞ!と心の中で気合を入れた。
「そうか!なら早速着替えないとな。俺はいつもの黒の衣服を着てくけど君は前買ってきた服を着てくれ、せっかく自由にオシャレできるんだ俺は外に出ているから時間をかけて選んでくれればいい。」
「………コク!」
少女は変わらず表情を変えないが嬉しさに満ち溢れたオーラを放って頷いた。
(愛らしいな。まるで人形のようだ)
そう思いながらも扉に手をかけクローベットの方へと歩いていった少女を見ながらゆっくり扉を閉めた。
しばらくすると扉がゆっくり開いた。
夜はそちらに目をやると思わず見蕩れて硬直してしまった。
少女は銀色の髪に似合う真っ白なワンピースを着ており、片手にはこれまた真っ白なキャペリン(帽子)を握っていた。
髪は横の所に小さく三つ編みをしていた。
夜は思った。
(ヤバイ、可愛過ぎる。思わず抱きしめたくなる小さく華奢な体……何考えてんだ俺は。この子のことになると我を忘れてします。名前すら知らないのだ。絶対聞き出す!)
少女に手を繋ぐことを自然に促すと少女は少しためらったものの手を繋いでくれた。
それから周囲を警戒するモードに入ると少女と一緒に宿の外へと向かった。
今少女と手を繋いで商店街に似たような色々な店がある場所に来ていた。
少女は見るもの全てが新鮮なのか少し目に光が宿っているように感じた。
それに幸せオーラ全開なのだ。
今の彼女がどんな状態かは嫌でもわかる。
しばらくお互い何も喋らずに歩いていると少女が1点を見つめ始めた。
夜は少女が見ている方に目をやるとなるほどと心の中で呟いた。
そこはジュエリーショップだった。
(この子を女の子なんだな。お金はたっぷりアイテムボックスに入ってるしいくらでも買ってやれるな。あ、いや、いくらでもは無理だな。うん、この子に甘すぎちまうな。)
夜が少女へと提案する。
「あそこ、見てくか?」
「コク!」
夜が提案すると少女は即頷く。
夜と少女は手を繋いでくれでジュエリーショップに入っていった。
今回は夜が少女にとことん甘いということがわかる話でしたね。次で異世界転移編の本編最後になるかも、かもですよ。という事で次回は少女とひたすらイチャイチャです。
作者)ゴゴゴゴゴ!!!
夜)どうした!?
作者)(チッ!リア充め!) 今の俺ならお前に勝てる気 がする!
夜)ここでの俺ってツッコミ役なの?
少女)……
夜)君が近くにいるだけで俺は救われるよ
作者)ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!
夜)めんどくさいわ!




