第26話 心配事
今この書いている時、ものすごく頭が痛いにんしりです!
そんな事はいいのですが、体調が悪くならなければいいなと思います。
最後まで読んで下さると嬉しいです!
夜とティアは夕飯時まで部屋で待っていた。
その間にティアの御機嫌をずっと取っていたので夜はすっかり疲れきっていた。
(こ、これは戦闘よりも疲れるな……)
今のティアはとっても機嫌がよく夜の肩に顔をのせて嬉しそうにしていた。
と言っても表情はただ目を瞑っているだけなのだが。
つい先程までティアを放っておいてユミルと会話したり互いに言い合いをしたりなどしてティアのご機嫌も斜めだったのだがごめん、とか好きだとか言っていたら機嫌がだんだんよくなっていった。
(ティアは意外とちょろいな。流石に心配になるぞ……)
今まで奴隷のような生活を送ってきたティアに取っては褒め言葉などは全ていい方向に頭の中で変換してしまうのだ。
悪い人にそそのかされないか心配になるレベルなのだ。
もっとも夜が分かっていないだけでティアは夜の言葉以外信用すらしないのでその心配はなかった。
夜の言葉だがら癒され嬉しくなるのだが夜はわかっていなかった。
ふと夜は時計を見てみると時間が夕食の時間になっていた。
「ティア、もう時間だ行くぞ」
「……コク」
ティアはどこか不満そうな顔をしていたが素直に頷く。
ティアの中では離れたくないという気持ちとあの男とまた会うのかという嫌な気持ちが入り交じっているが、あまりわがままも言えないと思い素直に言うことを聞く。
ティアのどこか不満そうな顔を見た夜は苦笑いを浮かべながらもティアと一緒に部屋を出る。
「あんた達!もう出来てるよ。た〜んと食べてきな!」
「あぁ、ありがとう」
下に降りるとカウンターから2人を見つけて声をかけられる。
夜は短く答えると食堂へと入っていく。
食堂の中ではもう既にかなりの人たちが食べ始めている。
辺りを見回しユミルを探すと隅の方でこちらに手を振る男を見つけた。
それを見て男の方へと歩み寄る。
「さっきぶりだね」
「そうだな。ちょっと待ってろ、食事を取ってくる。」
「そうだね、お腹がすいてたら話し合いなんて嫌だしね。」
夜とティアは一旦ユミルと別れて食事を取りに行くことにする。
少し別れている間に先程から期限が悪そうなティアに聞いてみることにする夜。
「なぁ、そんなに嫌か?」
「………コク、信用出来ない。幸せな時間を邪魔する。だからいいことない。」
その発言に苦笑いしかできない夜。
それから順番に並びそんなに時間が経たないうちに夜とティアの順番が来る。
二人は礼を言って料理を手に取ると席へと戻る。
「待たせたな」
「大丈夫、そこまで待ってないよ」
「まぁ、食べながらでいいから話そうか」
「そうだね、僕もお腹空いてるしね」
それから、それぞれが自分のタイミングで食べ始める。
夜は日本と同じように頂きますと小声で呟く。
なぜ小声かと言うとこの世界にはそういった風習がないのだ。
一人だけやっているのも恥ずかしいという気持ちもあり、ただ今までやっていた事を辞められずに小声で呟いていた。
「それじゃあ、話し合いをしようか!」
「そうだな、とりあえずはお互いの自己紹介と戦闘の際に何を得意とするかなどを言ってくれ。」
「はいはい。え〜、僕の名前はユミル、16歳だ!サードの冒険者をやっているよ。僕は魔法は風魔法なら使える!剣と魔法を使った戦い方になるかな。よろしく!」
「次は俺だな。俺は夜だ、魔法は氷魔法だな。知っていると思うが“絶対零度”と呼ばれていてセカンドをやっている。」
「………ティア、よろしく。」
夜とユミルの自己紹介とは違い、ティアは機嫌が悪くたった一言で終わらせた。
流石に何も言えずに苦笑いを浮かべる2人だった。
夜は別の話を持ちかける。
「まぁ、ティアのことは後で話そう。次だが陣形をどうするかだな。」
「陣形?それならティアちゃんが後ろでいいんじゃない?」
ティアをちゃん付けした瞬間、強烈な殺気がユミルを襲った。
その殺気に当てられたユミルは全身がブルブルと震えていた。
もちろんティアからの殺気だった。
補足だが少し夜も入っている。
だがちゃん付けはともかく、ユミルが言っていることは夜としては賛成だった。
だがティアは納得していなかった。
「………必要ない。私が前で夜と戦う。あなたが後ろにいるといい。」
「これは厳しいね。でも、君が回復魔法を使えることはみんな知っているんだ。君がもし夜を危険な目に遭わせたくないのであれば後ろから夜を回復して癒してあげた方がいいんじゃない?」
「………確かに一理ある。」
ユミルの案外まともな考えに夜は内心で感心した。
(女の子だからという事ではなく、しっかりと考えた上で言っていたのか。意外だな。それよりも、ティアのことも案外噂になっていたのか。ティアの容姿に難癖をつけるものもあまり居ないのは俺もいるということがあるのか?それともティア自身を恐れている可能性もあるのか?どちらにしても好都合だ。)
夜は考え込んで黙っているとユミルから不意に声をかけられる。
「なぁ、夜は氷以外に使える魔法はあるのか?」
「他にか?特にないな。俺はお前達の知らない剣を使って戦うことはあるが、他に特殊なものはないな。」
「へ〜、どんな剣なんだ?」
「見せてもいいが、ここでか?」
「ちょっとだけだよ。」
夜は仕方が無いと折れてアイテムボックスから白と黒の刀を取り出す。
ティアも黒があるとは思わずビックリしているが、ユミルの方は珍しそうに目を輝かせている。
夜は刀を大事そうにユミルに渡すと、抜き始める。
「おいおい、こんな所で抜刀するなよ」
「ん?抜刀?あぁ、鞘から抜くことか。平気だよ。それにしても綺麗だね。刃が片方だけなのか、斬りづらそうだ。」
「お前達からしたらそうだろうが、俺はこれに慣れてるからな。」
「へ〜、めちゃくちゃは重くないんだな。」
「あぁ、スピード重視だからな。」
「………名前はあるの?」
急に口を開いたティアに夜は少し驚くも疑問に思ったことを口にする。
「名前?確かにつけてないな」
「………なら、つけよう」
「あぁ、そうだな。白い刀を………」
夜は日本では居合道をやっており、一応はかなり強い方ではあった。
ちゃんと階級もとっており一応は刀を持つことはあった。
今のように2本の愛刀があった。
〝時雨〟と〝刹那〟だった。
この2本の色と関係性があるかと言われれば全く名前とあっていなかったのだが、愛刀を忘れられずにいる夜にとってはちょうど良いことだった。
「時雨だな」
「………白い剣は時雨。黒い方は?」
「刹那だ」
「また、どうしてその名前にしたんだい?」
「昔、俺が持っていた刀の名前だからだ」
「………いい名前。大事にして」
「あぁ、大切にするよ。」
そう言って夜は2つの刀を抱きしめる。
それを見て笑顔になるユミルは口を開く。
「とりあえずは話は終わりかな?」
「あぁ、そうだな。これと言って話すことはもう無いな。あと1週間後にまたここで会おう。」
「あれ?お互いの実力とか動きとかは確認しないのかい?」
「確かに必要かもしれないが、俺がまだ実力が不十分だからな。今行ってもダメだろうな。それにサードなら実力は確かだろ?」
「凄いね、まだ強くなろうとするなんて」
「負けないためだからな」
「なら来週ここで会おうね」
そう言って夜とティアに手を振りながら食器を持って別れる。
夜とティアももう食べ終わった食器を持って返しに行く。
それから食堂をあとにし自分達の部屋へと戻る2人。
部屋に入ると二人揃ってベッドへと飛び込む。
「大変なことになったな」
夜は不意にティアに語りかけるようにいう。
その夜の発言にティアも頷く。
「………コク、私たちの幸せを邪魔しているとしか思えない。」
「でも、これが終われば幸せが戻る」
「………それが難しい」
「そうだな……」
その夜の弱々しい声とともに静寂が訪れる。
それから夜が気まずくなり話す。
「もう疲れた。寝よう」
「………コク、寝る」
ティアは寝ると言っておきながらベッドから起きると夜の元へと近づいてくる。
夜は意図を察して自分から言う。
「一緒に寝るか?」
「………コク」
夜の布団にティアは遠慮なしに入ってくる。
それから2人は会話なしにすぐ寝てしまった。
お互い抱き合い心配事を忘れるように。
今回は刀の名前決めしかしていませんが、名前メチャ考えました。この刀のことは後々詳しく解明されるのですが、なんかもっとカッコいいのがいいかな?とか考えた結果あれです。文句なしでお願いします。
折角なので評価の方もよろしくお願いします!
明後日更新です!
作者)さて今回はユミルに質問を!
ユミル)質問とは?
作者)ズバリ!身長は何センチ?
ユミル)なんかまともだね。173だよ!
ティア)……みんな大きい
作者)ティアちゃんは仕方ないね
ティア)……コク
ユミル)(あれ?ちゃん付けしたのに睨まなかったよね?)




