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第二十九話 因果



「いま、おれたち【黒菊軍】は、大阪の王、緋毀を殺し、力が支配する世界をつくる」

 遊虎率いる黒菊軍の、副隊長として、日向はそのとなりに立った。


「これから、戦争をはじめる」



名古屋城の大広間には、九州からやって来た大勢の隊員とともに。

柴波を中心に、名隊だった者が、皆、黒の軍服を身にまとって整列していた。




 これから、大阪を倒し、姉様を奪還する。

 そして、天下統一に近づく。

 決戦は、3月1日。


「時は来た」







 空に灰色の雲が立ち込め、世界を薄暗くする。

 決戦の日、3月1日。


 大阪の王の陣地に攻め込んだ、黒い軍隊。


 しかし――

 黒菊軍がついたときには、すでに、大阪城は、包囲されていた。


 大阪城の下。

 そこにいたのは。

 

「我々は、白菊軍」


 純白の軍服を身にまとった、軍隊だった。


「我々の目的は、帝を守り、再び帝を中心とした世界をつくる」


 城を背後に、開けた広間。

 星の数ほどいる軍隊の中心。


 そこに、緋毀と対峙する人間がいた。

 そして、その人ごみのなかに、姉さま――翠も、白い上着をかけられて、立っていた。



「東北、関東をつかさどる、我々、白菊軍は、ここに宣戦布告する」


 

紅の軍、大隊と。

純白の軍、白菊軍。

そして、漆黒の軍、黒菊軍。

三つの軍隊が、見つめ会う。


 

 なにより、日向が目を疑ったのは――

 

 一羽の鷹が、空で旋回する。


 広場の中央に、桜銀色の髪をなびかせて、ゆっくりと歩いてくる青年がいた。


 他の誰よりも上等の軍衣をまとい、誰よりも美しいその姿に。

 日向のひとみから、涙がこぼれた。


「わたくし、白菊軍の総督、六花泉ろっかせん 楓が、大阪国の王の首をいただきます」


 

「楓……」


 生きてたんだ。

 



「時は来た」

 楓の声が、灰色の空にひびいた。




  【勢力図】

大阪軍 関西・四国中国

黒菊軍 中部・近畿・九州

白菊軍 北海道・東北・関東




第四章 完






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