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イルダヤendB 辛さから逃げる
「簡単だなんて、そんなわけないよ。無理だよ」
帰りたいのは山々だったけどイルダヤを殺すのをためらった私は、混乱した頭をスッキリさせるため眠ることにした。
―――
「形子さん」
聞き慣れた声が私を呼ぶ。
「あ、今日はお従兄さん」
私は彫像を作る途中で、眠ってしまったみたいだ。
「もう夕方なんですが」
「じゃあ今晩は」
「コンクールに出展する作品は仕上がりましたか」
「……出来てない」
この人絶対わかってて言ってるんだろうな。
【ノーマルend...】




