スピードendB イロヅキを問い詰める
なにも浮かばない。
―――スピードがいないほうが命は危なくないような気もする。
だけど、それは彼がこの国を守る王だから処刑されそうになっただけで、スピード本人は嫌いじゃない。
案外普通に話せていた。
このままじっとしているのは嫌。
そうだ、あいつなら何かしっているだろう。
「イロヅキ!!いないの!?」
「あれーケイカイしないんだー」
「スピードがいなくなったの!!どこにいるか教えて!!」
「そこにいるよ~」
イロヅキが、私を指をさす。
「どこ……」
ハッとして、手に持った石を見る。
「まさかこれ?」
こんな小さな石が、スピードとでも言うのか。
「キミはカレがスキなの?」
「たぶん?」
今まで彫像、コンクールのことで頭がいっぱいで、そういう気持ちはわからない。
だとすれば、スピードは今まで会った異性で一番好きとは思う。
「そっか、ツカノマのユメだけど、タノシンデ」
私はいつの間にか白い空間にいて、そのまま意識を失う。
「形子、起きろ」
「あ、ごめん私寝ちゃってた……」
「まったく、締め切りは明日だと言うのに」
「ああ! どうしよう!」
「手伝ってやろうか?」
「いいよ、自分でやらないと意味ないし」
「そうか、なら終わるまで待つ」
【ノーマルend しばしの逃避】




