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5:5

ケネスが極秘情報を受け取ってから2日が経った。

信じがたいと言うのが第一印象だったのだが、調べみると子爵周辺は、横領・贈収賄・人身売買など真っ黒な情報しか出て来なかった。しかも表向きは慈善活動など幅広く関与しており手の込んだ偽装工作までしている。慈善事業のイメージが強かったので、よくもまぁここまで堂々とかつ粛々と汚職してくれたもんだと呆れていた。

「さて、俺が近づくと相手に悟られそうだし、ハーフエルフの覚醒種を始末しかねない。」

子爵にはもはや真っ黒な上に狡猾という印象しかない。

こういうときってデメチの奴なら、いきなりぶった切るとか言いそうだが・・・

ん、待てよ。

人身売買かぁ・・・資料をもう一度読み替えしてコールタ公爵家の名前を見つける。

公式の召使いではあるが問い合わせをしており、条件が合わなかったから雇うことはなかったが

その後闇ルートから同じ条件の召使を打診されたと記録にある。

おおかた公爵家が探しているという情報を聞きつけた奴隷商人あたりが探していたんだろうが・・・。

その条件というのが「ハーフエルフ、しかも獣人との間に生まれたもの」時期も当該少女が誘拐された時期と重なっている。

偶然なのか?以前デメチが言っていた妹の遊び相手のことだろうか?

確か公爵さまの指示で獣人の少女を探してたとか。理由は知らんとか言ってたがこれは使えるかもと思い、サラサラと何か書き出していく。



デメチは執務室で荒れていた。武器にこそ手を出していなかったが壁には正拳突きの穴、床には蹴り上げた家具の破片が散らばっている。

皇子がこの城であれほど簡単に暗殺されたこともあったが作戦は中止になった上に近衛兵増員になったため軍部から精鋭が引き抜かれることになったからだ。

近衛兵なんて皇室のお飾りになるだけなんだし、予算も大幅増額が必至、俺たちが普段から購入申請をかけていた高級武器とかお金にいとめをつけないで買っちゃうんだろうなとか考えてるとますます腹が立ってきた。

これで今回の出兵はなくなるどころか再燃した場合がまずいとも感じている。皇国の卸旗は王都から出ることはなくなったわけだからその分の負担は減る。ただし、皇子肝いりという大義名分がなくなった今、派兵規模は縮小されるし、魔王討伐の意味も薄れてしまう。そんな中途半端な軍事作戦で魔王を怒らせたらどうなるんだろうか想像がつかない。それに外交にも影響を及ぼしかねない。デメチ家の人間だけに外交についてどれだけ苦労しているかぐらいはわかっているつもりだ。

「俺はこんなところで何してるんだ!」

訓練場に行っても誰も近寄れないほど殺気があったので、マネキン相手に破壊しつくしていた。

そう、ケネスが頭から魔法で大量の水をぶちまけるまで。

「デメチっ! 話がある。」とだけ言って参謀室に向かった。

着替えたデメチが参謀室に入ると商人の恰好をしたケネスが待っていた。

「これはこれは、将軍閣下。」

「で、話ってなんだ?」

「エルフと獣人のハーフをお探しのようで。」

「あぁ今更なんだよ!」

「表向きは召使いだったけど、本当は覚醒種の魔力操作が目的だったんじゃないかと」

覚醒種の能力は様々だが身体能力の向上が目覚ましい。

莫大な放出量の魔力をコントロールし、身体能力を思うがままに操作しているのだ。

これは他人にも通じることが知られていた。

「それが何を示しているか、お前は知っていたはずだ。」

「妹さん。魔獣化を少しでも遅らせるために。」

デメチの顔が真っ赤になる。

「なぜ知ってる。」

場合によってはケネスを斬る覚悟で問いただした。

「点と線を繋げただけだ。斬る前に最後まで聞いてほしい。」


参謀室からはしばらく小さな声で二人が話あっていた。・・・

「わかった。俺が探していることを言いふらせば食いついてくるはずって訳か・・・」

「5:5ってところだと思うが、悪くないと思う。」

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