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ハザマ~高校生男子は異世界で精霊に愛され無自覚無双~  作者: 木賊
第4章 庵の能力、迫る大群
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60話 グランからの提案

えー、この度、わたくし麻生庵君は魔法禁止令をグランから言い渡されましたー。


しょうがないよね、俺もそう思うよ。

もしうっかり町中で魔法使ったら大惨事必須だし、野宿中に火を起こそうとしたら辺り一面焼け野原にして水を出そうとして洪水起こしかねないからね。

アルはめちゃくちゃ興奮してキラキラした目で「魔法を使ったとき、精霊はなんて言ってた!?」とか言って迫ってきたし、たまたま遊んでて空が真っ赤になった瞬間を見ていた子供たちが「イオリなにやったの!?」ってアルと同じくらいキラキラした目でアルと一緒に迫ってきて俺はその勢いに引きつつアルと子供たちに説明した。

グランはアルの勢いに呆れてたよ。

『『ケラケラケラ・・・』』

『イオリ大人気じゃねえか!ハハハ!』

雷の精霊や色の精霊、火の精霊たちは俺が慌ててるのを見て笑ってた。



そしてアルと子供たちが落ち着いたところで魔法禁止令が出たという訳だ。


その後孤児院の広間に戻って、俺とグランとアルでさっきのことを話し合った。

「集中したせいで呪文唱えたら「呼声」になっててさ、それで遠くの火の精霊にまで聞こえて10にんも来ちゃったみたいなんだよ。「真眼」にもいつの間にかなってて精霊が来てたの見えたんだ。」

「見てた俺たちとしては、言葉の一つ一つに魔力がものすごくこもってて、少し鳥肌が立つくらいだったぞ。多分あれが「呼声」ってやつだったのか。」

「「真眼」っていうのは精霊が見えるってものだよね?目に魔力を集中するってことかい?」

「そうそう。こんな感じ。」

俺は目に魔力を集中して「視える」状態にした。

最近は目に集中するのに慣れてすぐできるようになったぜ、えっへん!

お、雷の精霊が暇そうに漂ってらあ。

すると2人は驚いて声をあげた。


「イオリ!目がっ!?」

「目が金色になってるよ!?」


「うええっ!?マ、マジで!?」

びっくりして集中が切れてしまった。

「あ、切れた。」

「目の色が元に戻ったよ。うわあ・・・すごいなあ!」

ヤバい!またアルの目がキラキラしだしたぞ!

「アル落ち着け。」

グランがすかさず言ったのでアルはハッと落ち着いてくれた。

ありがとう!グラン!


『確かにイオリは俺たちの姿を視るときは目が金色になってたぞ。てっきりわかってるかと思ってたぜ。』

そうなのかよ、今知ったよ。

人前でホイホイやらなくて本当によかった。

もしやったらめちゃくちゃ驚かれてたな!

「はー、知らなかったよ。よかった、今言ってくれて。人前でやらないようにはしてたけど、ますます気を付けないと。」

「そうだな。驚かれるだけですめばいいが、ヘタしたら魔物が化けてるとか思われかねないから本当に気を付けろよ。」

魔物が化けてるとかかあ。

それは困るからなあ。



「後、魔法陣が変だったなあ。前にロックがファイア使ってるの見たことあるけど、三角形の魔法陣だったのに。」

「ああ、俺もそれは気になった。あんな魔法陣見たことないぞ。アルはどうだ?」

「僕もないよ。ていうか、ファイアは三角形の魔法陣しかでないはずなのに。」

俺の頭に入ってる魔法の本の知識では、魔法のレベルによって何角形かになるらしい。


基本的なファイアやウォーターやヒールは1番簡単なものなので三角形で、その次にファイアボールやウォーターボールが四角形、ファイアアローやウォーターアローが五芒星の形でと、その後は六芒星・七芒星・八芒星・九芒星まであって、精霊と話す魔法が九芒星だ。

なので太陽と月が描かれる魔法陣というのは存在しないのだ。


俺はお絵かき帳に魔法陣を描いてみた。

「確かこんな感じだったよな?この・・・太陽と月の回りに文字が囲まれててさ。」

不思議なのはこの文字が読めないことだ。

なんというか、文字化けみたいになってて読もうとするとぼやけて見えないみたいな。

「この文字は俺もわからなかった。」

「僕もだよ。・・・でもなんだろう・・・読もうとしても読めないって、なにかの本で読んだことがあるような・・・?」

アルはそう言って考え込んだ。

アルが読んだことがあるってことは、魔法に関することでマニアックな奴なのかな?


「う~ん。・・・ちょっと数日待ってくれない?その本を探してみるよ。魔法陣からイオリがこの世界に来た謎がわかるかもしれない。」

「ふむ・・・、そうだな。俺も俺で調べてみるか。お前が聞いた「声」とかも。」

「あ、ありがとう。調べるってどうやって?」

「まあ・・・、色々とな。」

グランはそれ以上は言わなかった。

まあ、俺は数ヶ月しかこの町にいないからもっとディープなところをグランは知っているのかもしれない。



「俺らがそれぞれ調べている間に、お前は・・・教会に行ってこい。」

「えっ?教会に?なんで?」

「あ、グランもアレを考えてるんだね?」

「おお。」

2人はなにか共通認識があるようでうんうんとお互いに頷いている。

「うええ?なに?なに?」


「イオリの言う5秒の謎現象と精霊と話せるのはな、多分お前の【能力】じゃないかと思ってな。」


【能力】・・・?

「【能力】は誰かに聞いたことはあるか?」

「ううん、ない。」

「そうか。・・・【能力】というのはその人が生まれ持った特殊な能力のことで、全人類の20%はこの【能力】を持っていると言われている。自分で知るには教会で鑑定魔法をかけてもらうしかないんだよ。俺とアルはそれじゃないかとにらんでる。」

そんなのがこの世界にあるんだ・・・。

全然聞いたことなかったなあ。

「今まで聞いたことがないのは不思議なことじゃねえ。【能力】は基本的に他言してはならないことになってんだ。だから話にもなかなかあがらないからお前が聞いたことなかったって訳だ。」

「なんで基本的に他言してはならないってなってんの?」

「昔は普通に誰がどうゆう【能力】を持ってるとか知られてたんだが、その【能力】を悪用する奴が増えて騙されて【能力】で犯罪を犯すということが多かったらしくてな。だから今では基本的に他言してはならないってことになってんだよ。でも基本的に(・・・・)だから家族や親しい友人くらいには言ってもいいってことにはなってるがな。」

ふうん、【能力】があったらあったで大変だったんだな。

俺も【能力】あったら秘密にしないといけないってことか。

もしあったら、グランとアルとローエには言おうかなー?



「えっ、イオリ教会に行くの?」

そこへひょっこりキッチンからローエが顔を出してきた。

え!?ローエずっとキッチンにいたのかよ!?

と思われるかと思いますが、今日の昼の煮込み料理のためにいたのですよ!

どうやらちょっと会話が聞こえたようだ。

「あ、うん。グランが行ってこいって。」

「場所わかる?わからないなら、明日一緒に行かない?私と子供たちでちょうど明日遊びに行こうと思ってたのよ。」

「それはちょうどよかったじゃん!だったら明日行くよ。」

「帰りはたくさん食料をまとめ買いするから荷物持ちもしてね。ふふふ!」


わーお!ローエめ!俺がマジックバッグ持ってるからそんなこと言って!

体よく使われてしまったぞ!

「はい喜んで~!」

俺は居酒屋の掛け声を言って返事した。


グランとアル!なんだこいつみたいな目で見ないで!






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