表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王に囚われて異世界から英雄(ヒーロー)を召喚した王女様。間違えてゲームのキャラを召喚してしまった。  作者: 昭和おじさん
エンデールへ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

21/23

第21話 ゲームの設定……? 設定……。うーーん。


 「異世界の英雄様。数々のご無礼、申し訳ありませんでした」

 「お命助けてくださり、大変感謝しております」


 え? ああ、うん……。


 「貴方様の鬼神の如き働き、牢の中より拝見致しました。あの魔王軍幹部をあれほど……」

 「あの戦いを見て我々確信致しました」


 「貴方こそ」

 「貴方こそ異世界の英雄であると」


 うん。うん……。うん? う――ん。


 「我々は……。いえ」

 「まずは貴方様の状況をご説明する必要があると」


 ええ。えっと――――。


 「驚かず、どうぞお聞きください」

 「貴方様は……」


 「貴方様は、我々の世界に召喚されたのでございますっ!!」


 え? お、おお……。


 「ご自身の境遇に大層驚いておいでしょう。こちらの都合によりこのような状況となった事」

 「大変。大変……」


 「大変申し訳なく思いますっ!!」


 うん。えっと――――。ああ、うん。


 「しかし、我らの話も聞いて頂きたく。我々は実は大変苦しい状況に追い込まれていて」

 「魔族と人類の戦いが」


 「魔族が闇の勢力と結託した事によって、人類が窮地に」

 「それにより人類が徐々に勢力を減らし。その打破をする為、伝説に従い異世界から英雄を」


 「しかし、その儀式の際中に王女様が誘拐され」

 「儀式は王家の者しか出来ず他の王族は」


 「しかし王女様は土壇場で儀式を成功させそれにより英雄が」

 「ですが儀式は不安定で。英雄様は遠くに」


 「それで」

 「そういう訳」

 「だからこそ」


 えっと。

 

 なんか急にゲームの中の子が饒舌に語り出した。

 曰く自分達は王女様に従えている騎士一族で、王女様が召喚した英雄を確保しにきたとかなんだとか。

 魔族が闇の勢力と結託し大きな力を持ち、その中で魔王が生まれ、そいつらがなんか、こう。

 幹部? みたいな強力な魔族を率いて――。なんて。


 ともかくそんな事を言いだした。

 色々言ってるけど、結局は。


 勇者になって魔王を退治して欲しい。


 って事らしい。うん。うん。


 まぁ、なんとかく事情は理解した。

 した。


 したけど。


 「そう言う訳で、英雄様っ!!」

 

 「どうか我らの世界を守る為っ!! 立ち上がって下さいませんかっ!?」


 いや、あの。そのね。


 うん。

 なんか、こう。

 熱意は伝わるんだけど。

 俺。

 いや、俺のキャラだけど。


 

 それゲームのキャラだから。



 そんな熱意たっぷりで言われるのは困るって言うか。



 うん。うん……。

 

 ああ、なんか返事を待ってるみたいな感じになってる。

 ええ? えっと。


 なんでこんな事になってる? 昨日はぁ。確か魔王軍幹部ってのが出てきて。

 それがスケルトンいっぱい出して経験値くれて。

 それから疲れたから寝て。寝て起きてテレビを付けて。そしたら。


 いつの間にか居なくなっていたNPCの子達が俺を運んでエンデールに。

 それで膝枕なんかしていて。


 んで……。


 「英雄様っ!!」

 

 英雄様だとか言われて、ひざまずかれて。


 えっと――。


 文字送りとか無いから話がちょっと。急すぎるというか。

 いつのまにか異世界の勇者になってた?


 いや、そういうゲームだった?


 「英雄様……。あの」


 ああ、ほら。返事が遅いからなんか戸惑っている。

 いやこっちも戸惑ってるんですけど、これってゲームのシナリオって事で良いの?


 でもゲームの中に物を放り込めるゲームにシナリオがどうこうとか……。

 それにこの子達こっちの食べ物普通に食べるしねぇ。これをゲームと言って良い物なのだろうか。


 ああ、なんかずっと待ってらっしゃる。なんか反応したいけど……。

 あ、そうだ。このゲームって、ゲーム内でメッセージとか出せなかったっけ?


 あれを使えば意思疎通が出来たり? よし、ちょっとやってみようっ!!


 えっと、文字を組み合わせて……。ああ、自由には打てないのか。

 ゲーム内の定型文しか打てない。あらら……。で、でもなんとか意思疎通をっ!!


 えっとぉ――。よし。

 どうだっ!!


 「ん、これは? 英雄様」

 「何か書かれてあるよお姉ちゃんっ!! えっと――」


 「えっと……」


 「なんて書いてあるの?」


 そう言えば彼女達文字は独自の物だった……。

 ああ、もうっ!!


 他に何か意思を伝える手段は……。あ、これがあったか。

 俺はゲーム内の項目を選択し、そこの。


 ジャスチャーの項目を表示し、その中の一礼を選択した。

 すると彼女達の前でキャラが小さく頭を下げ、軽く一礼した。


 それを見た彼女達は。


 ポカンとした顔で、その様子を眺めていた。


 うん。


 そりゃそうだっ!!


 いきなり棒立ちの中年男性が急に会釈してきたら俺だってそんな反応する。

 メッセージも伝わらない。ジャスチャーも意味不明。もう。どうすりゃ良いんだよっ!!


 「えっと、英雄様……」

 

 大きい方がポカン顔を続ける中、小さい方の子が何か思いついたのかな?

 何か言いたげに話しかけてくる。なんか良いアイディアない?


 「英霊様はどうやら不自由な、その。不自由な状況であろうかと推察します」


 おお、気付いた? この小さい子賢いなっ!! たかしくんみたいっ!!


 「どうやら一礼は出来るご様子。ならば」

 「ならば私の言葉に「はい」なら一礼。「いいえ」なら2回礼を行ってください」


 あ、なるほどそういうやり方があるかっ!!

 おお、よしよしやったげるっ!! 


 「では、我々の言葉が聞こえているなら一礼を、駄目なら」


 あ? それって結局どっちにしろ聞こえてるって事じゃない?

 ふふふ、まぁ良いや。これはアレだなつまり「面接」ってやつだ。


 俺がどういう人物か見定める……。ん? 面接って事は。


 あ、これはつまり。


 面接、ってコトっ!? うわぁどうしようそう思ったらなんか緊張してきたぞっ!!

 で、でも答える言葉ははいかいいえだけだし……。


 よしっ!!


 面接頑張るぞっ!!


 あはは、この面接で今後の行く末が決まるぞっ!!

 よし。


 頑張れ。

 

 頑張れゲームの中の俺っ!!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ