討伐戦の後
俺は家に帰って俺のこれからの行動の話をした。
「俺、ちょっと王国に行ってくるわ。」
「何しにですか?」
「滅ぼしてくる。」
「王国をですか?私たちのお父様を殺すのですか?」
「ああ、もううんざりだ。騎士団がここに来たってことはここに住んでいる人を全員家好きだったんだろう。それこそ、自分の娘まで。」
「嘘です。お父様はそんなことする訳ありません」
マリーは泣きながら抗議してくるが俺は確信してした。何故なら、騎士団は勇者たちを捕まえていたからである。あいつらは俺と雅臣を殺すためなら何でもすることは分かっていたからである。
「じゃあ、じゃあ、私も行く!」
「私も」
マリーとフィナが行くと言い出した。
「お前ら死ぬかもしれないんだぞ。もし、お前らが死んだら俺は冷静じゃいられなくなる自信がある。多分、この世界は無くなるだろうな。」
「それでもそれでも行く。もし死にそうになったら櫂が守ってくれたらいいじゃん」
マリーは今にも泣きそうな声でそう言った。
「分かった、分かったから泣かないでくれよ。」
「じゃあ、連れてってくださいね。」
「分かったよ」
マリーの根気に俺が折れた。
「じゃあ、今から行くから準備しろ」
「「はい」」
マリーとフィナは返事をしてから、部屋に戻っていった。
「さーて、これからあいつらの親を殺すかもしれないのに付いてくるとかやばいんじゃないか?」
「だから、行くんじゃない?」
「どういう事だ、舞?」
「多分、お兄ちゃんが自分たちの親を殺すのを止めたいんじゃないかな?だって、好きな人が自分の親を殺した張本人とか嫌じゃない。」
「そういうもんか」
「そういうもんだよ」
「そうか、まあ、殺さないように善処しよう。」
妹そんな話をしている2階からマリーとフィナが下りてきた。
「準備が出来ました。」
「じゃあ、行くか」
俺がそう言うとマリーとフィナは俺の手を取った。
「転移」
俺は魔法で王国の王城に転移した。
「やあ、アクト」
「な!櫂殿何故ここに!?」
「嫌だなぁ、お前が騎士団を差し向けてきたんだろ?俺の親友まで捕まえてな。」
「はっ、何のことかわからんな」
「あくまでシラを切る気か。じゃあ、これならどうだ?」
俺は予め用意しておいた王国騎士団の団長らしき人物の首をカバンから出した。
「この首はさっき仕掛けてきた騎士団の団長らしき人物の首を予め取っておいたんだよ。」
「な!何でそんなものを」
「なんだ?こいつのことを知ってるのか?」
「言ってるも何もこいつは俺が差し向けた騎士団の奴だ。」
「なんだ、やっぱりお前が仕向けたんじゃねーかよ。」
「やっちまった。だが、もういい。そうだよ、俺がお前を殺すために仕向けたんだよ。何だってこの世界に魔王が2人も生かしておかなきゃいけないんだよ。もう、散々なんだよ。お前らに恐れながら生きるのは。だから、殺す。殺せば俺はこの感情から開放される。」
「そんなことで俺を殺そうとしたのか。それがどんだけの事をしているか分かってるのか?お前は自分の娘さえも殺そうとしたんだぞ。俺を殺すためだけに。」
「ああ、そうだよ。魔王の手に落ちた娘などもういらん。死んでしまえばいい。」
アクトは親として最低なことを言った。もう救いようのないことを言った。もう、殺してしまおうかと思った。が、その気持ちを止めた存在が後ろにいた。
「お父様、それは本当のことなんですか?私達はもういらないのですか?もう、お父様の娘ではないのですか?お父様は本当に私達を殺そうとしたんですか?」
「ああ、そうだよ。お前達はもういらない。死んでしまえばいい。いや、お前達が死ぬことで櫂を殺せるのならそれが1番いいんだよ。」
「そんな、そんなぁぁぁぁぁぁ」
マリーとフィナはその場で泣き崩れた。
バンッ
そんな中、急にドアが開き騎士達が流れるように入ってきた。
「王様、どうなさいましたか。」
「こいつらを今すぐ殺せ。」
王様は入ってきた騎士達にそう言った。そして、言われた騎士達は俺の方を見て、一瞬で剣を向いた。
「死ねぇぇぇぇぇ」
騎士達は一斉に切りかかってきた。
「うぜぇ」
俺はその事に嫌気がさし、雷霧と月炎を一瞬で居合の要領で抜いた。すると、目が追えないようなスピードで斬撃が飛んでいき、騎士達を全て霧と灰に変えた。
「もういいよ、アクト。お前も死ねよ。」
俺はそう言ってアクトに向かって雷霧を振り下ろした。アクトは声さえも出せずに霧とかした。
「もう、お前は父親失格だよ」
俺は上を向いてそう呟いた。そして、泣いているマリーとフィナを抱きしめた。
「お前達のことは俺が必ず幸せにしてやるよ」
「お願いじまず」
マリーは震えた声でそういい、フィナは何も言わずに俺を抱きしめる腕に力を入れた。
「好きだよ、マリー、フィナ。」
俺はそう言って、マリーとフィナが泣き止むまで抱きしめていた。




