魔法の仕組み
仕事が忙しくなり始めたので暫く月曜〜金曜投稿になると思います…
色んな文献を読み魔力や魔法についての知識も大分付いてきた。
魔力だけでは魔法は使えない。
魔力はあくまで魔法を使うためのエネルギーなのだ。
では後は何が必要かと言うと具体的なイメージ、そしてどのような魔法を使うのか、という情報である。
その情報というのが呪文ないし魔法陣だ。
魔法陣とは呪文を図形化した物の事を言う。
その場で状況に応じて魔法を行使する場合はわざわざ魔法陣を書くより呪文を唱えたほうが手っ取り早い。
逆に魔法陣は先に書いておいてさえあれば呪文を唱える手間なく魔力を込め次第即座にその魔法を発動することが出来る。
その為主に魔道具に使われている。
そして俺は一つの可能性に気がついた。
魔力さえ何処かから供給されれば俺やダレンと言った魔力を持たないものでも魔法を使えるのではないのかと。
現に俺でも魔力池にブレイブスの方々から魔力を補給して貰って魔道具を使っているのだ。
しかし人に他人の魔力を供給する事は不可能らしい。
自分以外の魔力を体に注ぎ込まれると体が拒絶反応を起こし最悪の場合死に至る事もあるのだとか。
そこで俺は更に考える。
魔力池から他の魔道具に魔力を供給出来るのは魔力移行の魔法陣でお互いが繋がっているからだ。
物から物、というより魔法陣から魔法陣へは魔力の供給が可能なのだ。
俺は一枚の紙を用意し、魔法陣の入門書に乗っていた一番簡単な“明かり”の魔法陣を描く。そして同じ紙の裏側に魔力池に書かれている魔力移行の魔法陣を先に書いた魔法陣と背中合わせになるように書き写した…
その瞬間ボウッと紙が淡く光りだす。
「出来…た…。」
いや、実際魔道具とやってることは同じなので出来て当然で、魔道具に詳しい者から言わせると「何を今更」と言われそうな事なのだが…
しかし重要なのは“天才科学者兼発明家”の俺がこの事実を“知った”事なのだ。
これによりこの世界の科学が急速に発展することになるのだがそれはもう少し後の事である。
近頃茹だる様な暑さが続いている。
校内は魔法で一定の温度に保たれているので快適なのだが外に一歩でも出ると直ぐに全身から汗が滲み出る。体育や部活、登下校等でやむなく外に出る時は皆微弱な冷却魔法を自分に使いその暑さをしのいでいた。
しかし魔法を使えない者にとっては地獄である。
ダレンは登校する度に汗でびしょ濡れになっており、学校に着いたら真っ先に違う服に着替えていた。
初めてその様子を見た時はまたビッグ・ジョー達に水をぶっかけられたのかと思ったぐらいだ。
そこで俺はダレンにある物を渡す。
「これを首にかけてスイッチを入れてごらん。」
それは先の発見を活かして作った物だった。
2枚の薄い木の板を用意し、片方には冷却、もう片方には魔力移行の魔法陣を書き、薄い布を挟んで貼った手作りの簡易魔道具である。魔力移行の魔法陣の方は一部がスライド出来るようになっており、オンにすると魔法陣が完成する仕組みだ。
ダレンは言われた通り首にかけてスイッチを入れる。
…
……
………
「何も起こりませんけど…なんです?これ。」
ダレンが不思議そうな顔をして尋ねる。
「そんなバカな!!さっき試したときは冷たくなったのに…まだ魔力池の残値はある筈だしな…」
「あぁ、なる程。これ魔力移行の魔法陣ですか。でもこの魔法陣って確か効果範囲5メートルぐらいしか無かったと思いますけど…」
「え?そうなの?」
確かに試したのは魔力池の置いてある宿直室の中だったな…
「という事はこれを実用的にするにはもっと小さい魔力池を探してそれも一緒に持ち歩くしかない訳か。」
宿直室の魔力池は重いし大き過ぎる。
「でも魔力池って結構高級品だからそんな簡単に手に入らないですよ。原料の集魔鉱って何故か魔法で作れない上に元々の数が少ない貴重な鉱石なんです。」
この世界の物なのに魔法で作れないの物もあるのか…
「そうか…すまなかったな。」
「いえ、こちらこそなんかごめんなさい。折角作ってくれたのに…」
2人の間に微妙に気まずい空気が漂ったのだった。
ゴールドクラス 出席番号 2
フレデリック オッドルー(♂)
17才。自分と踊りを愛するナルシスト。隙きあらば変な踊りを踊ろうとする。クラスメイト達はもう慣れているのでスルーされる。




