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『俺のオヤジが最強すぎて勇者を廃業したんだが ~最強の魔王を育て上げ、俺をバカにした世界に復讐しようと思う~』  作者: autofocus


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第百二十四話:迅雷の如く、孤高の突入

降り注ぐ矢の雨を、アステリオは漆黒の外套で振り払いながら加速する。

 彼は愛馬に強化魔法を注ぎ込み、その四肢を限界を超えて励起させた。


「すまん。もう少しだけ我慢してくれ」


凄まじいスピードに馬が悲鳴を上げるが、アステリオはさらに手綱を引き、魔力を爆発させる。

 次の瞬間、巨躯の馬は重力を無視したような大跳躍を見せ、そびえ立つ第一層の城壁を悠々と飛び越えた。


着地までのわずかな滞空時間。アステリオを狙う無数の矢も、驚愕に目を見開く教団兵の姿も、すべてがスローモーションのように視界を流れていく。

 衝撃と共に城内へと着地したアステリオは、追撃の隙すら与えず、王都を埋め尽くす建物の影へと一閃の雷光のように消えていった。


一拍置いて、戦場の速度が戻る。

 城壁にいた騎士も教団の兵も、今自分たちの頭上を何が通り過ぎたのかさえ理解できなかった。だが、その足元にはすでに魔軍の波が迫っている。彼らの脳から、先ほどの非現実的な出来事は、生き残るための本能によって瞬時にかき消されていった。


王都内、敵の目を逸らした路地裏で、アステリオは力尽きた愛馬から飛び降りた。

 命を削って主の無茶に応えた馬は、激しく泡を吹き、その場に崩れ落ちるように倒れ込む。


「……よくやってくれた。必ず助けに戻る」


アステリオはその首筋を一撫でし、沈痛な想いを振り切るように駆け出した。

 背後で上がる戦火の叫びを遠くに聞きながら、彼は仮面の奥の瞳を鋭く光らせ、リナの気配が漂う王都の深淵――大聖堂地下を目指して疾走する。

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