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第三話 バージョンアップ

割と説明回です。

前章十三話で、AP計算間違えて10余ってることに今気づきました。

とりあえず《ウェポンマスター》のレベルを1あげましたが、体制に影響はないはずです。

申し訳ありません。

明日も更新します。

 足取りも軽く遺跡に向かう。

 途中パラパラと、さっきもらった冊子を読んでみたんだが、今から行く遺跡は入植前から発見されていたものらしい。

 むしろ遺跡があったから、入植場所をここに決めたという感じだろうか。

 もちろん、この大陸の中では魔族の影響力が少ない場所だからというのも、理由の一つにはあるだろうけどね。


 あと、今いる大陸のことをこの冊子では、魔族はびこる宵闇の大陸なんて書いてるけど、ヴァルホルサーガシリーズを一通りやった身からするとねぇ。

 過去作では、魔族を勇者が退治したり追い出したりってのを、それぞれの国を舞台にやってたからな。

 魔族の逃げ出した場所を、さらに追いかけて討伐するってのはなんともはや……。

 そりゃあ、勇者が魔族にほだされて魔王になるってストーリーも生まれるわけだよね。

 まぁ、あのゲームは初期の作品と違って、王様は黒幕ムーブしてるわ魔族側の事情が明かされるわで、同情の余地ありまくりだったよなぁ。

 勇者ルートをクリアしたあとに魔王ルートで真実を知る絶望感。ぱなかったね。


 さて、このゲームでの魔族の立ち位置はどんな感じなんだろうね。

 今のところ影も形も出てきてないしなぁ。


 それはともかく遺跡の件だ。

 この遺跡で出る敵に対し剥ぎ取りはできないらしい。

 思えば喜助さんもそんなことはしてなかった気がする。

 遺跡の不思議パワーによるものらしい。

 その代わりと言っては何だが、宝箱があるようだ。

 インスタンスダンジョンなので、週ごとではあるが入る都度マップや敵の配置が代わり、宝箱も再配置される。

 運営からおまえらハクスラ好きだろ? って言われてる感じがするな。

 まぁ、控えめに言って大好きなんですけどね。


 ちなみに開拓使としては、この遺跡を調べることで、古代遺物の回収や解析をもくろんでいる。

 なので、踏破最深度の更新や見つけた古代の遺物を渡すことでも貢献度を得られるらしい。


 おっとそんなことを考えているうちに遺跡に到着だ。

 門番の人に許可証を見せ中に入る。



 中に入ると、前回と同様の階段。

 そこを降りきったところで男の声が話しかけてきた。


『ふむ、そろそろ大丈夫そうだね』


 細剣(レントゥス)だ。


「ああ、もう誰もいないし大丈夫だ」


 俺が答えると今度は女の声、(フォルティス)がぼやく。


『っかー、小さい男だね。多少独り言を言ったぐらいで、誰もお前なんか注目しやしないよ』


『そう言ってやるなフォルティス。だがしかしコダマ。気になるならなぜもっと早く、スキル等の取得をしなかったのかね?』


 レントゥスの疑問に答える。


「まあ確かにそうなんだけどね。あれ以降君らを使う予定もなかったし、じっくり考えようと後回しにしてたんだよね」


 ……そうなのだ。

 クエストクリア後、転職を行い晴れて戦闘クラスである《ツクモツキ》になったわけだが、これがまためんどくさいクラスで、何のスキルを取ったら良いものか、さっぱりわからない。

 ユニーククラスだけに先人に習うということもできない。

 アドバイザーになれるであろう武器二人はいるんだが、この二人に相談してると、端から見たらぶつぶつ独り言を言う怪しい男になってしまう。

 部屋で一人の時にすれば良かったんだけど、寝る以外で部屋にいることもなかったし、忙しさにかまけて後回しにしてた感はある。

 改めてステータスを見ても、中途半端なところで放置してるよなぁ。



 ―――――――――――――――――――――


 名前:コダマ・パサド


 種族:ヒューマン


 加護:エルルーン Lv13


 クラス(+6可):ツクモツキ    Lv3


          妖精使い     Lv2


          エッグマスター  Lv5




 能力値:肉体(10)


 能力値:感覚(13)


 能力値:精神(10)


 能力値:信仰(12)



 アビリティ:戦乙女の祝福      Lv―


       戦乙女エルルーンの冥助 Lv1(最大Lv2)


       共感          Lv5(最大Lv10)


       武器習熟        Lv5(最大Lv10)



 スキル  :精神感応        Lv3


 AP   :41


 ―――――――――――――――――――――



 どうやら今回の転職に関しては、APを使用して上げた《ウェポンマスター》のレベルは、そのまま《ツクモツキ》に引き継がれたようだ。

 加護のレベルが上がった際に上げた分は、再度振り分けが可能な形となっている。

 ちなみに《ウェポンマスター》のクラスで取った〈武器習熟〉のスキルは現在も使用可能だし、レベルアップもできる。

 クラス的には上位互換になるのかね。


 《ツクモツキ》のクラスに就いたことで取得可能になったものは4つ。

 〈ミメーシスⅠ〉、〈ミメーシスⅡ〉、〈ミメーシスⅩ〉のアビリティが3つ、〈念話:限定〉のスキルが1つだ。


 この中で一番簡単なのは〈念話:限定〉だろう。

 これを取ればデュラハン戦の時のように、二人と声を出さずに会話できるようになると思われる。

 限定ってついているのは、《ツクモツキ》に紐付けされた二人のみってことなんだろうかね。

 とりあえずはこれを取得するか。消費APも2と少ないしな。


『念話を取ってみた、これで聞こえるか?』


 フォルティスが答えてくれる。


『ああ、聞こえるぜ。ったく、最初っからそうしとけよな』


『ごめんごめん、どうせなら相談しつつ、まとめてやりたいと思ってたんだ』


『相談というと、〈ミメーシス〉系列のアビリティのことかな?』


 レントゥスの疑問に答える。


『そうそう、ってこの念話、微妙にMPを消費してるな。普通に話すか』


 そうなのだ、一言発する度に、微妙にMPを消費している。

 人目もないし、このあと戦闘もしなきゃだから、一応やめておくことにしよう。


『まだ取ったばかりでレベルが低いのだから仕方あるまい。平時に練習しておくのだな』


 ふむ、レントゥスの言から考えるにレベルを上げればMPの消費がなくなる訳か。

 思えばデュラハン戦の時はMPの消費をしてなかったように思える。

 あの時はお試しで高いレベルのスキルを持ってたんだろう。

 その時、ステータスの確認はしてないから、あくまで想像なんだけど。


「それじゃあまあ普通に話すとして、問題の〈ミメーシス〉系のアビリティ群。一応スキルの説明は読んだけど、当事者の二人ならもっと詳しいことを知ってるんじゃないかと思ってね」


 俺が問いかけると二人が答えてくれた。


『〈ミメーシスⅠ〉なら私だね。取得で私を装備できるようになり、レベルを上げることでスキルやアーツが解放されていく』


『〈ミメーシスⅡ〉もおんなじさ。取得でアタシを装備できて、レベル上げたら色々覚えられる』


 なるほどなるほど、となるとⅠとⅡは絶対に取得しないといけないか。

 この二人が装備できなかったら意味がないものな。

 ……残るはもう一つのアビリティなんだけど。


「〈ミメーシスⅩ〉は?」


『ふむ、〈ミメーシスⅩ〉か。……そもそもなのだがね、〈ミメーシス〉系のアビリティで覚えられるスキルというのはだ、我々を以前使用していた人物が使用したスキル等になる。つまり、〈ミメーシスⅠ〉を上げた場合細剣のスキルを主に取得可能になるわけだが、すべての細剣スキルを覚えられるわけではない。取得できるのは、あくまで先代が私を使って使用したスキルに限るわけだ』


 レントゥスの言葉に得心がいく。


「なるほど、どんなに俺にとって便利なスキルであろうとも、先代が使ってなかったら覚えることはできないという訳か。ちなみに解放されるスキルやアーツってわかる?」


『そんなもんわかんねーよ。あたし達がこうやって話せるようになったのも最近だし、それ以前のことは基本覚えてねぇ。ある程度は本能的にわかることもあるが、それだけだな』


 むぅ、なるほど。そううまくはいかないか。


『まぁそういうわけだね。それでは〈ミメーシスⅩ〉に話を戻そうか。先代も別に戦闘ばかりしていたわけじゃない。それ以外のこともできた。だからそのアビリティで覚えられるのは、先代の使ったことのある武器に依存しないスキル、アーツの類いだろうね』


「ちなみにどんなスキル系統かわかる?」


 俺の問いにレントゥスが、さだかではないがと前置きをして教えてくれた。


『さてな、ただ先代は細剣を扱うクラス、魔導銃を扱うクラス、斥候系統のクラス。この3つに就いていた。だから斥候系統のスキル群を覚えられる可能性が高いだろうね』


 斥候か、いいな。

 確か知り合いでそれ系のクラスに就いてたのはフジノキだけだったはず。

 でもフジノキのは確か《野伏》だったはずで、主に屋外向けのスキルなんだよな。

 対して《斥候》は屋内向け。宝箱の罠の解除も《斥候》の方が有利らしい。

 となると、今後パーティ組んで遺跡に来たりすることを考えて取っておくのも良いだろう。


「わかった、二人とも色々ありがとう。それを踏まえてレベルアップしてみるよ」


 とりあえずはクラスのレベルアップだな。

 《ツクモツキ》のレベルをとりあえず9まで上げておこう。

 AP余れば10まで上げたいけど、AP足りなさそうだよなぁ。

 ってあれ、そもそも上げられないのか。

 《ツクモツキ》は戦闘クラスだから、レベルキャップ計算の時の係数が変わって、現状9が最大になってるや。

 悩む必要もなかったね。


 次はとりあえず3つの〈ミメーシス〉を取得。

 色々スキルとアーツが生えてきたな。

 〈ミメーシスⅩ〉がトリガーになったのは〈簡易修理〉か……。

 おい、斥候系じゃないのかよ。いや確かに可能性が高いとしかいってないし、先代が使ってても変ではないけどさ。

 AP消費安いし取ろうかどうしようか……。二人に聞いてみるか。


「〈簡易修理〉ってのが覚えられるんだけど、これって取った方が良いのかな」


『おお、そういや忘れてたぜ。あたし達の修理はおまえがやれよ』


 ん? どういうことだ。

 まぁ、やれと言われればやるけれどもさ。


『フォルティス、もう少し説明しないと駄目ではないかな』


『うるせー、レンも忘れてただろ。だいたい説明はそっちの役目じゃねーか』


 フォルティスの言葉にレントゥスはため息をつく。


『やれやれ、まぁ確かにそうだがね。いやすまないコダマ。言い忘れていたことがあってね。《ツクモツキ》というクラスは我々と君との結びつきが大切なクラスだ。そして我々はマスター、便宜上こう呼ぶが、マスター以外に使われるのをよしとしない。それは例え修理改修であってもだ。もしそうなった場合我々の結びつきはほころんでいくだろう』


 俺はがっくりと肩を落とした。


「まじかー。修理はこのスキルを取れば良いとして、二人のバージョンアップが図れないのはしんどいなぁ」


『ふむ、だがそこはそれ、〈武器習熟〉の効果で多少は補える。あとはコダマ自身が改修できるようになるか、あとは悪意のない純真なものの手によるものならば、結びつきが弱まることはないだろう』


 純真? となるとユエちゃんか。

 いやいや、彼女に鍛冶をやらせるわけにはいかないよな。


『もう一つあったな、妖精の手を借りるのも良い手だ。十分に高いレベルの《妖精使い》をもった鍛冶士であれば大丈夫だろう』


「そっちの方が現実的だな、おいおい探すとするか」


 俺はよしと気合いを入れ直してレベルアップ作業に戻る。

 ある程度APを残した形で、遺跡を探索しながら詰めていくしかないな

エル:投稿開始から一月たったね。

エル:だいたい一月で、一章が終わった形だ。

エル:今後もこの調子で続けれたら良いなと思ってるよ。

エル:それじゃあねノシ

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