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その4 拾った石でガチャる。ふむ、N(ノーマル)にしてはってスキルぶっ壊れてるんですけど!!

 さて神石にはランクというものが存在する。俺がイシュを呼び出すときに使ったのがブロンズランク。この上にシルバーランク、ゴールドランク、レインボーランクの順に価値が上がっていく。価値の高い神石を使うと高レアを引きやすいため虹ランクなんかは1億の値段で取引されたりするらしい。俺の使った、また生成した銅ランクは大体1万くらいの価値でこれだけでも結構な儲けになる。


 ……でもこんな簡単に神石が手に入っちゃうと回しちゃうよね。


 とと、今回はそれじゃなくて前回のBOSSクラスの魔物を倒したときに赤銅色の神石を手に入れたのだ。召喚に使えるくらいの大きさのやつ。これは転生神石と呼ばれるものでこの神石を使って召喚すれば手に入れた魔物ゆかりの神人が呼び出されることがある……らしい。


 まぁらしいということで実際どうなるかわかんないし。いつまでもイシュ一人に任せるわけにもいかんので父親監視のもと神人召喚を行うことにする。


 そして出てきたのがこちら


種族/ライトニングゴブリン(N☆☆☆)

種別/ゴブリン

攻撃タイプ/雷

Lv 1/55

HP 800

ATK 500

DEF 370

スキル

1.加速(-):移動速度上昇、回避率上昇

ユニークスキル

0.習熟(-):スキルの理解が深まるごとにスキルの必要チャージタイムが短縮される

1.意思疎通(-):意思の疎通がスムーズになる

2.自動追尾(3):必中攻撃

3.緊急回避(5):敵の攻撃を完全に回避する

4.雷神の一撃トールハンマー(360):敵一体にDEF無視の6000固定ダメージ。属性:雷。

装備

手作りの弓(C)


 初期からユニークスキル持ち、レアリティの横についてる星は同レアリティの中でも更にレアということでしかも父親によればこのステータスなら並のRレア神人よりも十分に強いらしい。それでもURのイシュと比べると物足りなさを感じてしまう。

 スキルは一つだがユニークスキルが5つもついてきて非常に優秀である。しかも使い込んでいればCTを短縮する習熟というスキルがなにげに優秀そうだ。おそらくそれで他のスキルのCTも短いのだろう。

 そして雷神の一撃トールハンマーというぶっ壊れスキル。これがあるからライトニングゴブリンなのかななんて思ったり。

 DEF無視の6000固定ダメージってなんだよイシュよりも強い攻撃じゃねーか! しかもCT が360、つまりは一時間ってその頃にはイシュが全部倒してるよ。一セッションより長いから生命点も五点ほど消耗することになるし。しかもこいつにはにはスキル習熟がある。使いこなせばCTはどんどん短縮されるわけで……うわぁ……完全にぶっ壊れスキルですわぁ。


「こ、これはまたすごいスキルがきた来たなぁ(わねぇ)」


 とは父親と柚陽子談。


 とりあえず早く戦闘でものにするためこいつ……うーん白くて長いひげがおちゃめだからゴブ爺としよう、には端末内の訓練場でトールハンマーの訓練をするよう命じておいた。


 一時間後、訓練場が威力に耐えきれず崩壊して施設のアップグレードを迫られることをこのときの俺はまだ知らなかった。





「そうそう、前の子宝の宝珠トレード完了したから」


 その晩の夕食時、父親からそんな報告が入った。早速食事を終わらせて詳しい話をみんなで聞くことにする。


「まずは個人部屋に設置する施設でドレッサーだな。お前が設定した服を20着まで置くことができる。イシュの部屋に設置してまぁあれだ、そういうことだ」


 すばらしい! コスプレし放題ですねわかります! え? ちがう、ってわかってますよ。イシュの衣装は薄布スケスケで正直目の毒なのです。これは母親になんか言われたな。


「それと修一の素養はいくつだったかな」


「21だけど」


「それなら大丈夫か、イシュ用の装備だ。レアリティはRだが結構いいものだぞ」


 素養というのは要するに神人のパーティーコスト上限のようなものだ。戦闘時の出撃神人とその装備品の合計がその範囲内に収まるようにしなければならない。これをオーバーしてしまうと消費生命点が増えてしまう。これは瞑想などの精神的な鍛錬で上がるとされている。


 そう言って渡されたアイテムは


光の宝珠(R)

ATKx0.7 光属性攻撃全体化


 で、前に行った訓練に出てきた敵なら通常攻撃が全体化されるので一発で片がつくというすぐれものだった。強い敵が出てきたらそのときはその時だ。一応裁きの光もあるしね。


「イシュ、よかったなぁ……ってあれ」


 ふと気づくと俺を抱っこしていたイシュがいない。周りを見回すと母親とファッション雑誌を広げて盛り上がっていた。


「で~人志、イシュちゃんばかりで私にはなにもないのかな~」


「うぐっ、いやお前には必要ないだろう」


「はぁ、人志は女心がわかってないわねぇ……私だってドレッサー欲しかったのに……」


「……そういえばこっちの端末から修一の端末への部屋の引っ越しはまだだったな」


「え、いいの?」


「俺はもう神人を増やす予定もないしな。もっていけ」


「ありがとう人志! 修一! 早く端末リンクよ……ってああ、部屋片付けてないままだった……」


 柚陽子は父親の端末の施設においてきた私物は現マスターである俺ではなく父親のものと言うことでこちらで新しく揃えていくつもりだったらしい。それが贈られるということでかなりご満悦のようだ。


「ねぇねぇ修くん、こんなのなんかいいと思うんだけどどうかな?」


 いつの間にか俺の呼び方が修くんになっているイシュは母親と一緒にファッション雑誌のページを広げて意見を聞いてくる。

 そんななかゴブ爺は所在なさげにキョロキョロしている。


 そうやってかしましい夕食後の一時は過ぎてゆくのだった。


「さぁ今夜は徹夜で部屋のセッティングよ!」


 勘弁してくれ。


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