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38.エロエルフ、カッコいい戦闘を見せつける!


 マジックバッグからズルズルと、昨日、買ったものをいくつか取り出す。

 防具屋の親父さんは子供用の護身具と聞いてあまりいい顔をしなかったが、俺が熱心に頼み込むと、何か事情があるんだろうと一緒に考えてくれた。

 その結果がこれだ。


 やはり鎧とかはどんどん身体が大きくなるから無理。それに重いしね。

 でも身体の要所要所を守るプロテクターならいけるんじゃないかって結論になった。


「タロちゃーん。立って、バンザーイして?」


 昨日、泉に落とした前科があるからか、促してもタローはなかなか服を脱ぎたがらなかった。


「ほらほら、新しい服だよー。昨日、買ってきたんだよー」


 新品の服を見せて、やっとのことで服を脱がせることに成功する。

 昨日、出会った時はガリガリだった身体も、たくさん食べさせたからかちょっとは肉がつきつつあるようだ。良かった、よかった。


 買ってきた服はちょっと大きかったけれど、どうせすぐぴったりになるだろう。

 ちゃんとしたシャツとズボンを履かせると、肌が緑で顔が厳ついくらいで、他はほとんど人間の子供と変わらなくなった。


 服の上から鎖帷子を身につけさせて、肩当て、肘、膝と防具をつけていく。それから革の兜を被せ、魔法のブーツも履かせる。

 手袋もつけて短剣とラウンドシールドを持てば、ちょっと小さいけどいっぱしの戦士みたいになった。


「カッコいい、カッコいい!」


 俺にパチパチと拍手されて、タローもまんざらではなさそうだ。テレテレと喜んでいる。

 さすがオークなので、これだけ身につけても動きにはまったく支障がないようだ。子供なのに凄い筋力だ。

 大人のオークが恐れられるわけだわ。

 でもウチのタロちゃんは、ちゃんといいモンスターですから!


「じゃあ、タロちゃん、俺が戦うから後ろで見ててね。絶対に前に出てきちゃダメだよ?」


 もちろん、狙うのは例の半液状形のモンスターだ。ミミたちからスライムの倒し方を聞いてきたのだ。

 スライムは無闇矢鱈と身体を攻撃しても無駄らしい。自己修復機能を持っているので治ってしまう。

 それでも身体の維持に必要な体積がなくなれば、いつかは死ぬみたいだが。


 道理で昨日、一体を倒すのにあんなに時間がかかったわけだよ。

 スライムは身体の中に核を持っているので、そこを壊せば一撃で倒せると言う話だった。

 あんな死闘を繰り広げなくても良かったんだ。恥ずかしい。

 今日はタローも見てるんだ。ちゃんと上手くやるぞ!


 精霊さんに頼んでスライムを探してもらう。水場が近いので、わりかとすぐに遭遇できた。

 タローを後ろに下がらせる。


「そこで見ててね!」


 ここは親として、カッコいいところを見せねばならんだろう!

 まずは護符を取り出して防御。

 スライムが体当たりを仕掛けてきたところで、クワッと目を見開いて観察する。

 半透明の身体の中に、少しだけ色の濃い部分がある。

 あれが核に違いない。


「いっけー、精霊さん! ウィンドカッター!!」


 俺が魔力を迸らせると一陣の風がスライムを襲う。それは狙い過たず、核ごと身体を切り裂いた。

 そしてスライムは動かなくなった。

 凄い、一撃かよ。昨日の戦闘はなんだったんだ。


「マ、マ……す、ごい、すごい!」


 タローが走ってきて、俺の足元にまとわりつく。俺はえっへんと胸を張った。

 身体の動きに合わせて、ぽいいんと乳が揺れる。


「俺にかかれば低レベルのモンスターなんて、こんなもんだよ!」


 タローはキラキラと尊敬するような目で俺を見上げてくれた。

 他のモンスターは怖いから、しばらくスライムばかり相手しよう。


 よーし、ママ、この辺りのスライムを一掃するくらい頑張っちゃうぞ!

 タローのためにも、洞窟近くにモンスターは少ない方がいいからな。



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