羅愚那骸苦二番隊副隊長灘部新海VS熊谷狂走連合参謀金守聖夜
聖夜「ブチ殺すぞ!田舎者!」
拳を固める
新海「…ふ~ん、自分の拳で語れるんだ、少し見直したわ」
新海も構える
聖夜「行くぞ!」
距離を詰める
範囲の大きい大ぶりの攻撃を繰り出す
新海は聖夜の拳を掻い潜り拳で殴るには不向きな程の至近距離まで詰める
聖夜「近!?」
新海は肘打ちを喰らわす
聖夜「ガハッ!?」
拳は不向きだが、肘打ちをするにはベストな距離だ
聖夜がよろける
新海は至近距離まで詰め肘を突き刺す
正拳突きならぬ正肘突き
本来なら肘打ちは不意打ちもしくはカウンターのタイミングで使う技
リーチが短いこの技は普段使いするような技ではない
だが小柄で機動力がある新海は相手の懐に入るのは朝飯前
その才能を最大限に生かせる技、それが肘打ち
新海は超至近距離の戦闘スタイルだ
聖夜「くぁ…ヤベェ…かなり効くな」
二撃でノックアウト寸前までいく
金守聖夜は裏取引の天才
取引時には常にボディーガードがいるし、そもそもケツ持ちが神与那原終二の時点で誰からも手出しされない
そう、金守聖夜は喧嘩や格闘技の経験が皆無
非常に弱いのである
新海「なんか弱くね?弱い者いじめみたいで萎えるんだけど」
聖夜「舐めるなよ!」
聖夜から襲い掛かる
だがそれは肘打ちが最も得意とするカウンターの形になってしまった
新海「もしかしてさ…喧嘩したこと無い?」
カウンターを得意とする相手に対策なしで突っ込む
馬鹿としか言いようがない
聖夜「はぁ…はぁ…」
ボクシングの防御姿勢を模倣する
新海「無駄だ」
ボクシングでは肘打ちは反則
ボクシングの構えで対処できる訳がない
ましてや素人なら猶更だ
聖夜「ガハッ!?」
新海「あぁ…なるほどね」
新海が腹を蹴る
聖夜「ゴホッ!?」
腹を抑えて蹲る
新海「本来はあの時にこうやって腹部への攻撃を誘ってたんだろ?そしたら腹部を抑えるフリをして銃を取り出すのも自然に見える」
聖夜「う…」
図星だった
聖夜「…バレてんのか」
銃を取り出す
分かっていたところで対処ができない
誰でも簡単に大ダメージを叩き出すことができる
それが拳銃だ
カチャ!
拳銃を構える
聖夜「動くなよ!」
新海「断る!」
銃を構えた男に正面突破を試みる
バン!
銃弾は新海の頬掠める
ボギャ!
新海の肘はクリーンヒットする
聖夜「ガァ!?」
聖夜が態勢を崩し倒れる
聖夜「はぁ…はぁ…終二さん!骸!助けて!」
新海「うわ!」
急に大声を出されて驚く
聖夜「相手は無能だ!」
新海「誰が無能だボケ!」
聖夜を殴って黙らせる
新海「そろそろ落とすか」
渾身の一撃を入れる
聖夜が気絶する
熊谷狂闘戦線・裏
羅愚那骸苦二番隊副隊長灘部新海VS熊谷狂走連合参謀金守聖夜
灘部新海勝利
決まり手:肘打ち
新海「後は増援に気を付けなければな」
辺りを見渡すが人影はない
新海「流石に神与那原とは関わりたくないな…ずらかるか」
骸「だぁめ」
新海「は?」
新海を一撃でノックダウンさせる
新海「どこ…から…?」
先程まで誰も居なかった背後からいきなり殴られた
決して見落とした訳ではない
木の葉が多いここなら、近づいて来たなら足音が必ずでる
聞き逃すわけがない
残るは木の上に最初から居た
だがこれも降りるときに必ず音が鳴る
じゃあ一体何処から来た?
ぼやける視界から少しでも情報を得ようとする
新海「その…仮面…!」
聖夜と同じ狐の面だ
新海「なるほどね…狂乱仮面の仮面は狐の面だったのか」
つまり他にも…居た!
そう言えば川口の近くにも白装束で狐の面の奴が居た
ただ頭がおかしい奴だと思っていた
共通点は狐の面…それも幹部の近くにいた
そして聖夜のケツ持ち神与那原終二と個体『骸』というやつを呼んでいた
…それが、コイツか?
神与那原終二と同等の実力者かもしれない
…いやまだ何か重要な情報を見落としてる気がする
…やはり、聖夜の最初の言葉が引っかかる
『この面を見て怪異を疑わない…異能力無しか』
怪異と異能力…
…怪異?
妖怪や化け物のことを指す言葉だよな
まさか居るというのか?そんな馬鹿げた存在が?
………………仮に………仮に…居ると仮定したら…?
怪異がどういう事をできるのか分からないが、もし、空を飛べたら?
音を出さずに背後を取れる
…コレが異能力だというのか?
そんな非現実的な物の存在を認めろというのか?
…だがもしいるとしたら
あの金髪は怪異を観測していた?
だから、あんな必死に止めていたのか?
…なら、あいつが所属している迦楼羅天とは何なんだ?
最初は普通の走り屋だったな
だが、最凶の少年殺人鬼鑑千紗都、日本の最高傑作柏本伊月が入ってから変わったな…
この抗争に羅愚那骸苦を脱退した朔真が来る訳がなかった
なぜなら筋が通らないからだ
それなのに来た…
もしかして利用されている?催眠?脅迫…は無いな
認めたくは無いが、異能力というものが本当にあるとしたら催眠もおかしくはない
いや!冷静になれ新海!何かの隠語だろう
そうだ、そうに違いない
そんな物があるはずがない
骸が聖夜の方に向かう
骸「おーい、起きろー」
頬を叩くが一向に起きない
骸「ダメだ、完全に伸びてやがる」
聖夜を乱暴に置く
骸「お前は能力は無いし軟弱だしでツマラんな」
新海「能力…」
隠語だとしたらせめて解読しろ
それが今出来る最大限の仕事だ
ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…ザッ
誰か来る
森羅「おぉ~いたいた」
黒薔薇の刺繍が入った服を着て狐の面を付けた者が来た
森羅「狐の面…」
骸「森羅か、どした?」
森羅「今さ、鑑千紗都帰って来てさ」
骸「てことは…」
森羅「そ、夜行死んだ」
骸「マジか、ツムジも死んだしヤバくない?」
森羅「うん、ヤバい…でさ、このままだと、一方的でツマラナイから能力者か妖怪か柏本伊月殺してきて、あぁでも陰から銃とかでアサシンオールキルはツマラナイからダメだぜ?」
骸「分かってるよ、てか、柏本伊月ってあれで能力無いの?」
森羅「うん、無いらしい」
骸「マジか、ヤバくない?」
森羅「うん、ヤバい」
骸「能力者って迦楼羅天と妖怪と鑑千紗都だけ?」
森羅「そう」
骸「ん、分かった、行ってくるわ」
森羅「うーい、予想以上に強いから気を付けろよー」
骸「うーい」
骸が姿を消す
新海「消えた…!?」
どこに行った!?
瞬き一つしていない!なのに見失った!?
いやそれも重要だが…
新海「能力者…」
迦楼羅天全員と鑑千紗都が能力者?
逆に一番強い柏本伊月は能力が無い?
まさか本当に能力があるというのか?
…でも疑問は晴れる
聖夜の発言
ラフな格好の狐の面の奴が消えた理由
………てか、妖怪ってなんだ!?
座敷わらしとかろくろ首とかの奴か?
それが本当に居るのか!?
…能力があるなら居る気がする
いや、だが…
考えがまとまらない
新海「…確かめてみよう」
朔真はバカだから尋問されたらすぐにぼろが出るはずだ
森羅「…ん~?」
新海を覗き込む
森羅「…お前見てただろ!」
森羅が新海を殴って気絶させようとする
新海はカウンターを合わせる
新海「アブねぇな…」
休んだから動ける
森羅「アハハ!いいね!でも、無駄なんだよ」
バン!
新海「ガハッ!?」
殴られた
だが、あいつは動いてすらない
どうやって!?
いや、答えはとっくに出てるか…
新海「コレが…異能力か…!?」
森羅「そうだね」
バン!
新海「ゴホッ!?」
バタ…!
今度は確実に気絶した
骸「暴走族って頑丈だね、親に感謝するんだよ」




