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13 テルルサイド その1

またやってしまいましたわ……。

もうお姉さまに迷惑はかけないと、幼い頃に誓ったはずなのに……。


どうしてわたくしはいつもこうなのかしら。

家族を悪く言われると抑えがきかなくなってしまう、短気な性格。

マチルダ様はそこまでお姉さまのことを悪く言っていたわけではないのに、キツイことを言ってしまいました……。

友人たちによると、わたくしはどうやら外見と中身にギャップがあり過ぎるのだそう。


周りの皆が、わたくしを美人だと言ってくれることは素直に嬉しいですわ。

だけど、そのせいで小さな頃から容姿以外を褒められることはほとんどありませんでした。

さらにはこの顔のせいで、お姉さまが引き合いに出され貶められるようになると、わたくしは自分の顔がすっかり嫌いになってしまったのです。


わたくしを褒めるために、どうしてお姉さまを傷つけるの?

君はとても可愛いのにお姉さんは地味な顔だね、なんて、笑いながらそんなことを言われてわたくしが喜ぶとでも思うの?


あまりにも腹が立ったので、姉を貶めることでわたくしにアプローチをかけてきた男性は、人目のあるところでその人間性を暴露して盛大に振ってやりました。我ながら、性格が悪いと思います。

その後一部の男性たちに恐れられるようになりましたが、全く後悔なんてしていませんわ。


そんなことがあって、わたくしは自分の顔も性格も、お姉さまを傷つける周りの貴族たちも、全部全部嫌いになって自室に引き籠るようになってしまいました。

当時は女の子の友人もいなかったのです。いつもわたくしばかりが男の子にチヤホヤされるので、嫉妬されていることもあり、誰もわたくしに話しかけてはくれませんでした。

わたくしはただ、自室でひたすら恋愛小説を読んだり、刺繍をしたり、絵を描いたりといったインドアな日々を送っていました。


そんなわたくしを変えてくれたのは、お姉さまでした。


「テルル~たまには二人でお芝居を見に行きましょう? テルルの好きな原作なのよ」


「大通りに新しいカフェができたんですって! ケーキを食べに行きましょう?」


そうやって、お姉さまはわたくしを少しずつ外へ連れ出してくれました。

外に出ることに慣れてしばらくしたら、今度は小さなお茶会を開き、わたくしと歳の近い令嬢を紹介してくれたのです。


お姉さまは刺繍や絵画を趣味にしているご令嬢たちを集めてくれていて、わたくしは初めて女の子と楽しくおしゃべりすることができました。

同じ趣味を持っていれば、会話がとても弾むのだと感動したのを覚えています。

そしてわたくしには、女の子の友人が少しずつ増えていったのでした。


優しいお姉さま。大好きなお姉さま。

お姉さまのおかげで、わたくしは毎日がすっかり楽しくなりました。

疎まれてもおかしくないのに、お姉さまはいつもわたくしを大切にしてくれます。

だからこそ、今後はわたくしがお姉さまを幸せにする番です。


お姉さまの結婚相手は、このわたくしが見極めますわ!!




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