↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
1/3

リコピンはトマトだけに宿る!?

 赤井リコ太郎は、町内で有名な“自称”名探偵だった。推理力はそこそこ、観察力はまあまあ、思い込みは超一流。


 そんな彼の座右の銘はただひとつ。


「リコピンはトマトにしか存在しない。これは宇宙の真理である」


 ある日、町の健康マニア・スイカ沢さんがこう言った。


「リコ太郎さん、スイカにもリコピンが入ってるんですよ」


 その瞬間、リコ太郎の目がギラリと光った。


「ほう……つまりあなたは、トマトの権威を揺るがす危険人物というわけですね」


 スイカ沢さんはただの善良な住民である。しかしリコ太郎の脳内では、すでに巨大な陰謀が渦巻いていた。


 ◇事件はスイカ売り場で起きた


 翌日、リコ太郎はスーパーのスイカ売り場に潜入した。 サングラスに trench coat、完全に怪しい。


「ふむ……この赤い果肉……まさか本当に……?」


 恐る恐るスイカを手に取ったそのとき、背後から声がした。


「リコ太郎さん、スイカにもリコピンありますよ。普通に」


 振り返ると、栄養士の資格を持つ店員・栄養寺さんが立っていた。


「トマトだけじゃなく、スイカ、グァバ、ピンクグレープフルーツにもあります」


 リコ太郎は震えた。


「な、なんだと……!? では私は今まで……トマトだけを信じて……毎日3個も……」


 ◇名探偵、真実に目覚める


 その夜、リコ太郎は机に向かい、真剣な表情でメモを取っていた。


  ・リコピンはトマトだけではない


  ・赤い食材に広く存在


  ・トマトは確かに多いが、スイカも侮れない


 そして、彼は静かにこうつぶやいた。


「……真実はいつも赤い」


 決め台詞としては微妙だが、本人は満足している。


 翌日から、リコ太郎は町の人々にこう言って回るようになった。


「リコピンはトマトだけじゃない。これは宇宙の真理である」


 思想は強いままだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。