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新ログ・ホライズン  作者: 東の外記・しげき丸
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王達の屹立(4)

 ああよかった、BANされて無かった(TT)。

 年甲斐も無く頑張ってみたものの、やはりヘタレの東の外記・しげき丸です。

 またみんなに会えて本当にうれしいよう(えぐえぐ)。

 まあ、後の事は拡散して下さる皆様と、『なろう』運営の方々の漢気次第なのですね。皆にとっていい結果になればいいのですが。ハイ。

 まあそんなこんなで作品外でも一波乱ありましたが、こっちも負けずに波瀾万丈な本編もどうぞよろしくお読みください。

 m(--)m

 ―第15話:王達の屹立(4)―

 

 -1-

 

「ふあ~あ」

 カワサキ遺跡の書庫で、カズ彦は懸命の調査を続けるシロエを尻目に、呑気に欠伸をする。

「先に寝てていいよ」

「そうもいかねえ」

「やっぱり、濡羽さんにそう頼まれてる?」

「まあな。見張るし、もし必要なら邪魔もする」

「…………」

「うちのギルドっつーか、お嬢の小説のファンにはな、現実に傷ついて、『地球』に帰りたがらない奴がゴマンといる」

「うん」

「テツロウのいた≪帰還派≫もフロウデンの内部組織だが、他のウチの組織からの一切の援助を受けていねえ。地球に還れる希望もあった方がいいからって言うか、表向きはそれがギルドの御題目だから、そう行動しているメンバーもいるって言うアピール、気休めってのもあった」

「だから、わざと頭脳役を入れなかったんだ」

「半端に成功してもらっちゃ困るからな」

「僕は、成功していいの?」

「そこだ。理想を言えば、アキバを始めフロウデンでも帰還を望む連中を地球に還したら、すっぱり通路を断っちまう。頼めるか? 敏腕バスガイドさんよ?」

「―――考えさせてもらう。て言うか、聴き入れる態度を見せなきゃ邪魔するんだろ?」

「まあな」

「そう言うカズ彦は、現実に帰りたがらないタイプには見えないけど?」

「アヤメの奴がな、地球じゃあ、少しばかり不自由な身体に生まれついてる。オマケに半端に育ちがいいから、ほっときゃあ、結婚の自由もねえだろう。ちと哀れでな」

「哀れ、ねえ?」

「何だあ、その二ヘラ笑いは?」

「可哀想なんだ。それって可愛いって事だよねえ?」

「んなっ!?」

「考えとくよ。こっちで生きたい人がこっちで暮らせるのも、確かに大事な事だよね」

「……フン」

「て言うかさ、僕に付いて来たのって、どっちかって言うと僕を心配って言うよりアヤメの為だよね」

「なっ!?」

「ま、僕を心配なのもウソって思わないけど」

「チッ、俺はオメーのそう言う所が気に喰わねえ」

「僕はカズ彦のそう言う所を気に入ってるよ」

「言ってろ」

 カズ彦は大太刀を抱えて座り込み、そっぽを向いてふて寝を始めた。


 にゃん太は書棚の陰で、じっと二人の会話を聞いていた。

 二人に差し入れる筈だったコーヒーは、もうとっくに冷めている。

 聞いていたのを気付かれるのもばつが悪く、また温め直すためにも、一度踵を返す。

「吾輩の言葉が届かなかったのも道理にゃ」

 カズ彦にはどうしても叶えたい望みが有ったのだ。

 ありきたりの理屈ばかりを説く大人などに、耳を貸せるはずも無かったのだ。

 相手に言葉を聞いて欲しければ、まず相手の言葉を聴かなければならない。

 当たり前の事、ただそれだけ。

「それにしても―――」

 にゃん太は嘆息する。

 シロエは不思議な男だ。

 気付けば誰もが彼に希望を託して行く。

 到底叶いそうにない望みさえも、彼にならば、と。

 飄々とはしているが、決して自信に満ち溢れたタイプには見えない彼に。

 

 -2-

 

 セルデシアから地球を目指す者達もいれば、地球からセルデシアに何とか渡りを付けたいと試みる者達も当然いる。

 無論、その筆頭は、エルダーテイル運営、日本ヤマトサーバー管理会社〈F.O.E〉スタッフ達だった。

 彼等は世田谷にある彼等のオフィスに、二人の男を招いていた。

「クリエイターの西川正一さんと、フリーターの浅野キース泰一さんですね?」

「はい」

「まあ、間違ってるとは言わねーけど、アルバイトって言うより、知り合いに色々頼まれる何でも屋って方が正解かな」

 やや濃いめだが、平凡と言えば平凡な顔立ちの作家と、金髪に近い明るい茶髪のハーフの美形はそれぞれ答える。

「ゲーム内でのキャラクター名はソロモンさんとヒリュウさんで間違いないですか?」

「はい」

「おう」

「お噂はかねがね」

「いや、運営さんだから噂って言うよりご自分達で確かめられたでしょ?」

「そーいやお前も別のゲームだけど、元運営だもんな」

「今現在の異常事態も御存知ですよね」

「ええ」

「サーバーは動きっ放しで、ゲームは動いてるのに、何故か最初からいるプレイヤーキャラクター以外のキャラクターがエントリーできない、だっけ?」

「ええ、そしてその最初からいるキャラクターは全員、例の行方不明人物たち。それも世界中で」

「ゲーム内に閉じ込められたってマスコミに騒がれましたね」

「公式には在り得ないと否定していますが、万一その可能性があるかと思えば、サーバーの電源を落とす訳にもいかず、現在に至っている訳です」

「それで、何故我々二人を呼んだのでしょうか?」

「そうだよな、何で?」

「それなんですが、貴方たち二人には、ゲーム内プレイヤーキャラクターからメッセージメールが届いたでしょう?」

「何故それを? ―――って、調べればわかりますか」

「まあ、届いたぜ、8件ほどな」

「嘘お? 俺2件だけだぜ」

「それでもすごいです。世界中を探しても、メッセージを受け取ったのはたった100人に満ちません」

「そだったの? もっといるかと思ってた」

 ヒリュウは素直に驚く。

「まあ、受け取っただけで、返事を書いてみても、向こうに届かなかったのかそのまた返事も無いんですけどね」

 ソロモンは嘆息した。

「結局の処、ヒリュウさんのように極端に交流関係の多いプレイヤーか、ソロモンさんのように作家仲間との交流でメールのやり取りが異常に多いプレイヤーさんとか、基本のメール件数の多いプレイヤーのみの現象のようなんです」

「って、言っても、最近は無いぜ」

「俺もです」

「推測なんですが、結局これは確率の問題ではないかと」

「ははあ、何かがゲームと現実をブロックしていても、その処理上、ほんの僅かな確率でそれをすり抜ける事が有ると」

「おお、流石作家、よくわかんなあ」

「でも、それに返信を返しても、通常は確率上それをすり抜けられないから届かず、向こうも繋がらないと諦めてメールを送るのをやめたと」

「筋は通りますね」

「なるほど」

「ですが、確率の問題ならば、お二人にメールを送り続けてもらえれば、いつかは返信が帰って来るのではないかと」

「気の遠くなる話ですね」

「繋がるまでここに通えってか?」

「申し訳ありませんが、できれば。当然お手当は出します」

「俺はいいけど、ソロモンは仕事が有るんだろう?」

「………いや、そりゃ脚本業はやんなきゃだけど、作家業は休止中だから意外と暇なんだわ。なんていうかさ、向こうの連中が今どうしてるかって思うと、筆に手がつかなくてな」

「お前いい奴だな」

「違うよ、負い目だよ。言っても分かんないだろうけど、行方不明中のシロエとアカツキちゃんだけどさ、あの二人の仲をぎこちなくさせた理由に俺も一枚噛んでてさ、オマケに負い目に思ってるのはこれまた行方不明中のクラスティもだろうって言うか、むしろアイツの方がって言うかさ、まあ、とにかくすっきりさせたいんだよ」

「はっはー、やっぱいい奴だな」

「どこがだよ」

「気に病むぐらい気にしてるとこがいい奴って証拠だよ」

「………」

「特に問題はそのアカツキさんとクラスティさんなんですよ」

 運営スタッフが口を挟む。

「あーまあ、VIPですもんねえ。出資会社の御曹司と御令嬢ですから」

「おまけにもう二人超VIPが。ヒリュウさんとソロモンさんもお知り合いの」

「ん?」

「ああ、あの二人?」


 -3-

 

 ミナミ、プラントフロウデンの濡羽のプライベートエリア。

 アカツキは何と言う事は無く、館を散策していた。

 最近お気に入りの噴水のある中庭に行くと偶然、すごい剣幕で食って掛かるインティクスと、それを平然と受け流す濡羽の姿を目にしてしまった。

 見なかったふりをして気付かれず立ち去る事も出来たろうが、なんとなくそうする気にもならず、黙って見ていると、やがてインティクスが濡羽に捨て台詞を投げつける。

「何もかも貴方の思い通りって訳?、この女狐がっ!」

「進歩の無い台詞ね」

 インティクスは激昂し立ち去ろうとする。

 するとアカツキと目が合う。

「フン」

「………」

「いい気味。ずっとここに閉じ込められて、精々シロエが苦しむといいんだわ」

「主君にしてやられたのがそんなに悔しいか」

「今だけよ。私の方が手段を選ばない。今に吠え面をかかせてやるわ」

「できるものならな」

「ふんっ!」

 インティクスは大股に去って行く。

「彼女は自分の世界しか見えていない」

 彼女を見送った濡羽がアカツキに囁く。

「頭のいい子ほど得てしてそう。操り易いわ」

「主君はどうなのだ?」

「………。変なやつね」

「はっきり言えばどうだ。愚かだと」

「愚かな事をするけれど、本当に愚かならば手に余ったりしない。だから惹かれたのね」

「ヒリュウの次にか?」

「名前まで聞いてたのね」

「最近思い出した。結構有名人だそうだな」

「顔だけは広い奴だったからね」

「賢い人だったのか?」

「馬鹿だったわ」

「ならさぞ操り易かったか?」

「違うわ………」

「そうか、なら優しかったのだな。いつも貴女と気が合う位」

「――――っ!」

 濡羽は、すうっと涙を一筋溢した。

 しばらく沈黙が続いた。

 噴水に水を飲みに来ていた小鳥が飛び立ち、囀る音がやけに鮮やかに響く。

 やがて濡羽が再び口を開く。

「私はね、実家に男を作っているかもって疑われて、ゲームから遠ざけられた事が有るの」

「厳しい家なのだな」

「藤原家。それもありきたりの豆腐屋さんとかの藤原じゃなくて、大納言伯爵家の方」

「―――っ、平安からの名家ではないか!?」

「それでヒリュウとたまに会っても、素っ気ない態度しか取れなかった。濡羽としては、ほとんど無視に近いくらい」

「それは、貴女自身が辛かったろう」

「………。でもね、奇跡は起きたの。兄のアインスのギルド、ホネスティでの所属キャラ、安倍野華留真でプレイしていたらね、ヒリュウが華留真を見初めて、付き合って、大好きって言ってくれたの。家もあのキャラは兄の管理下にあるからって、ノーマークだった。幸せだった」

 濡羽は遠くを見つめる。涙は二筋三筋と落ちた。

「公式オフ会で出会えたら、そのまま駆け落ちしてもいいって思った。でも現われなかった」

 くらりとよろめく。

 アカツキは慌てて彼女を受け止めた。

 涙は滂沱と溢れた。

「何故だ?」

「きっと私だって知らずに口説いたのね。私だって知ったから、愛想尽かして逃げたのよ」

「………。確かめたのか?」

「そんな事できないっ! 耐えられないわよっ!」

 濡羽は赤子のように泣いた。

 アカツキは彼女を抱き締め、あやし続けた。

 

 噂ではその後ヒリュウはアメリカに去ったと言う。

 現実での濡羽、藤原香織は髪を切った。

 編集からは、お嬢のイメージを損ねたとひどく怒られたとは前にも語ったがまた記す。

 もっとも、その後しばらく彼女はやつれ、ファンの前に姿を現さなかったのだが。

 

 そして濡羽は以前にもましてゲームに没頭した。

 現実に傷付いた者に、「私もそうなの、プラントフロウデンが私達の居場所よ」と囁き、ギルドは更に巨大になった。

 描く小説もまた、現実に傷ついた者に寄り添う物だった事も有り、それはより顕著になる。

 セルデシアに転移する頃には、ミナミを実質支配する程に。

 他のギルドも存在していたが、十席の地位を与え、濡羽の命令以外の干渉は、フロウデン内や十席同士であっても禁じられ、無視しても良いと言う鉄の掟によって、衝突無く吸収する事に成功したのである。

 

 -4-

 

 一方、カガミガハラのシロエは――

「う、う~ん」

 清々しく背伸びしていた。

 カワサキ遺跡の大量の書籍からやっと解放され、心なしか顔色がいい。

「フン」

 それを見てカズ彦が笑む。

 自分で無理難題を振っておいてなんだが、シロエと言う男は自分が成すべき事がある時の方が吹っ切れている。

「マゾヒストだな、お前」

「違うよっ!? ってかいきなり何っ?」

「気にすんな」

「気にするよっ!」

「まあまあ、シロ先輩がマゾなのはみんな知ってますよ」

「んな訳無いよソウ!?」

「義務感が強いって事ですよ」

「紛らわしすぎるよっ!!」

「朝ごはん出来ましたよ~」

 セララ達の呼び声。

「腕に縒りを掛けましたにゃあ」

 お玉を持った班長。

「有難うセララ、班長」

「ご飯、ごはん!」

 はしゃぐ玲央人。

「今日こそはノースナインに出発か?」

 マヒルがベーグルパンを齧りながら訊ねる。

「ああ。やっぱりタネガシマ、ジャクセア遺跡を動かすには、ウチュウ遺跡の許可証が必要らしい。あれだよね。現実だとあそこへ行って宇宙飛行士体験訓練を終えると宇宙飛行士免許がもらえるから、それを踏襲してるんだと思う」

「あ~私も行った事あります~」

 アヤメもレンズ豆とトマトのスープを飲みながら思い出話をする。

 ミカサやヴァディスも言った事が有ると話に花が咲く。

「でももうすぐ地球の方のは閉園するんですよね~(実際に本当の現実ではすでに閉園している)」

「残念だなあ」

「セルデシアのこっちでも古代人たちの宇宙に関する記憶、所謂メモリシアって言うエネルギーもノースナインに蓄えられているらしいよ。それも必要なんだ」

「人の思いがエネルギーになるなんて、ロマンチックですね~」

「実は僕達が死んだ時にもメモリシアはまずソーマって形で世界に供給されているんだよね」

 そう言ってシロエはアカツキと見た浜辺、〈神酒の海〉を思い出す。

「メモリシアの一部は〈共感子〉として〈典災〉に回収されるってのがこの世界の仕組みらしいから、その仕組みに介入以上の力を〈典災〉が持っているのは間違いないんだ。敵は強大だよ」

「勝ち目なんかあるんですか?」

 ソウが真剣に尋ねる。

「やっぱりユークリッドの言う様に、普通の勝ちを目指しても無理なんじゃないかな」

「じゃあ、最適解とか≪ほんの僅かなきっかけ≫とかってのが必要なんですか? そんな雲をつかむような事?」

「シロエならどうにかすんだろ」

 無責任に笑うカズ彦。

「歴史上有った事ならなんとなく分かったんだよねえ。あともう一押し何か欲しいんだけど」

「「「えええ?」」」

「な、何なんだよ?」

「言い様によっては危険だから言わない」

「シロエちがそう言うなら聞かない方がいいにゃあ」

 冷や汗を流す班長。いや、一同。

「そうしてくれると助かるね。それを言うにはアキバの人にもミナミの人にも、言わなければならない前準備が必要だと思うんだ。それも考えなくちゃね」

「先輩が先輩にしかわからない事を言ってる」

「ある意味調子を取り戻しましたにゃあ」

「うん、ご飯食べて元気出た! ノースナインへ行こう!」

「今度はグリフォンも使えるんでしょう?」

「うん。ワイヴァーンやロック鳥やマンティコアのいる危険区域以外はね。カズ彦なら大体分かってるんじゃない?」

「いや、それならお嬢とインティクスの伝令でしょっちゅうワイヴァーンを飛ばしてる玲央人の方が詳しいぜ」

「へへん、任せろよ」

「頼もしいですにゃあ」

「へ、へへっ」

 にゃん太に褒められ年相応にはにかむ玲央人。

「じゃあ出発だ!」

「「「えいえいおう!」」」

 シロエは再びリーダーとしての元気と責任感を取り戻したのである。

 

 -5-

 

 ナゴヤ地下エリア。

「いよいよ最初の〈レギオン〉にメモリシアが充填された」

 半人半蛾の魔神が口を開く。常蛾に似ているが、より禍々しく、髭も生え威厳も貫録も明らかに格上だ。

 常蛾直属の上司に当たる〈典災〉四天王、東方将軍ドクゥガである。

「〈共感子〉の刈取りの時が来たわ」

 こちらは半人半竜の獰猛な戦闘狂の魔神、北方将軍カッツェーである。以前シロエ達と戦った魔神だ。

「ああ、命の散る時が待ち遠しいわあ。月の海にソーマが満ちるのね」

 半人半猿の魔神、妖艶な狡猾さを魅せる西方将軍ハーシヴァー。

「人々の心を、我々を憎む〈共感子〉で満たすのだ」

 半人半鳥の魔神、この中でのリーダー格と思われる知性の輝きを見せる南方将軍アーケン。

「そして、史上最恐の王とされた、〈狂王ダノーブ〉のプログラム自我を我等がロード〈計都星〉が乗っ取るのも時間の問題だろう。それまでに饗応の準備を整えるのだ」


 狂王ダノーブ。

 古代種アルヴの統治よりも遥か昔の古のヤマト。

 現在のヤマトの様に東西に分かれていたと言う。

 それを統一しようと目論んだのが、中央の地たるナゴヤに生まれたダノーブであった。

 だが、伝承によるとダノーブは当初の理念を忘れ、殺戮に酔う狂王となったと言う。

 彼を倒した天子と名乗る人物こそ、ヤマト統一王朝、ウェストランデ皇王朝の祖であったと記録にある。

 ダノーブの四天王たちは蝋燭しか灯りの無い薄暗い玄室で蠢く。

「聖女レイネシアの廃棄には部分的に成功した。いわば中国サーバーに追放したと言っていい」

「つまり、聖女の伴侶、天子は出現不可能となったのね」

「仮に戻って来たとしても、既に〈冒険者〉に懸想していると聞くわ。もう役には立たないわね」

「〈冒険者〉は決して天子になれぬ」

「ヤマトは混乱のままよ」

「とてもとても長い間、ここは我等の畑となるわ」

「当初の予定であった聖女と天子の元に統一された〈共感子〉を一時的に得るよりも、我々にとってよりいい結果となったのだ」

「〈ノウアスフィアの開墾〉とは新世界の開拓創造を意味していたのに残念な事ね」

「いや、間違ってはいるまい。我等の新しい〈共感子〉の畑の開墾なのだから」

「「「ハハハハハハハ」」」

 哄笑が昏き地下に響き渡った。

 

 そして〈典災〉の〈レギオン〉侵攻の報は、まずGMコ-ルとして真っ先にフロウデンの第六席、“予言の歌い手”クオンに届いたのである。

 〈狂王ダノーブとの戦い〉

 ヤマトサーバーにおける『ノウアスフィアの開墾』最大のロングイベントシナリオの始まりであった。


 ―第16話へ続く-


 街の道路の秩序と安全を守っているのは誰でしょう?

 まあ先ずは当然警察なんですが、肝心な方々も忘れてはいけません。

 それはタクシーや大型車両の職業運転手さんたちです。

 彼等の多くは、右折できなかったり駐車場や脇道から出られなかったりして困っている人に、親切に道を(流れを壊さない限りにおいて)譲って上げます。

 何でそれが秩序と安全を守ってるかって?

 人間、哀しいかなやはりエモの生き物なので、道を譲られずに不愉快な気持ちになると、自分も譲ろうと言う気持ちにならなかったり、酷い時には他人に無理やり譲らせる自己中心的な運転をするようになる事が多いのです。

 でも、その逆に親切にされると、自分も譲る側になる事が多いし、人を信じて礼儀正しい運転になるのです。だって嬉しいから。

 車が本当に好きだからこそ、なせる業ですよね。

 ネトゲやネットでも、本当にその秩序と安全を守っているのは、ちょっとした親切をする漢気ある人達であり、そういう人にまた親切な事をしようと思わせる、有難うやゴメンナサイを素直に言ってくれた、貴方です。

 そう言うの、ネトゲやネットが本当に好きだからこそ、なせる業ですよね。

 俺は普通の学校でたまたま一番暴力の得意な奴が番を張るように、たまたま暴力的な洞察力だの理論構築力だのが有るのでたまたまネトゲ番長をやっているに過ぎません。

 向いてるから教頭やってるだけですね、ハイ。

 学校はやっぱり学生が主役なんですよ。

 頑張れネット民。

 それではまた来月初旬にお会いしましょう。

 できれば活動報告もよろしく。

 じゃっあねー。(^^)/

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