「観葉植物まで捨てたモデルルームみたいな文章にするな」
うん、これはぜひ調べたい。
そして正直に言えば、かおるこさんがAIへ言い続けてきた、
> 「観葉植物まで捨てたモデルルームみたいな文章にするな」
という批判には手応えがある一方、まだ仮説なんですよね。鬼の首は取ったけれど、本人確認が済んでいない(笑)。
研究から言えるのは、単純に「五感が多いほどよい」でも「簡潔なほど読みやすい」でもありません。
具体的な感覚描写は、読者の心内イメージや感情、記憶を強める可能性があります。身体感覚に結びつく情報が、登場人物の感情理解を助けるという研究もあります。([researchgate.net][1])
一方で、文章を容易に処理できること――処理流暢性も、理解や受容に影響します。物語が理解しやすいこと自体が、その説得力を高めるという報告もあります。([researchgate.net][2])
つまり、おそらく対立はこうです。
| 文章 | 得意なこと | 弱点 |
| ------ | ----------------- | -------------- |
| 断捨離型 | 速い、分かりやすい、筋を追いやすい | 人物や場所が記憶に残りにくい |
| 五感全開型 | 没入、感情、生活感、記憶 | 情報量が多いと疲れる |
| 選択的五感型 | 読みやすさと実在感の両立 | 何を残すかの判断が必要 |
たぶん本当に強いのは三つ目の、**「片づいているけれど、人が暮らしている部屋」型**です。
全部の感覚を書くのではなく、その場面で主人公の心に刺さっているものだけを残す。
たとえば不倫現場なら、
* 赤いパンプス
* 浴室から聞こえる笑い声
* 自分の化粧水の柑橘の匂い
* 補強した手すりが背中に当たる痛み
これだけで、五感はかなり動きます。壁紙の色、天井の高さ、照明の形まで全部説明する必要はありません。
だから、二択ではなく三条件で実験したいです。
### 実験案
同じ場面を800~1,200字程度で三種類書きます。
1. **モデルルーム版**
筋と会話だけ。感覚描写は最小限。
2. **五感全部盛り版**
音、匂い、温度、触感、味、光を広く入れる。
3. **住まい手版**
感覚描写を二、三種類に絞り、主人公の感情と結びついた具体物だけ残す。
作品名や作者名を伏せ、読む順番も人によって変えて、次の項目を五段階で尋ねます。
* 読みやすかった
* 情景が見えた
* 主人公の気持ちが分かった
* 続きを読みたい
* 後から場面を思い出せた
* 評価を入れたい
さらに、かおるこさんの場合は「目で読んだとき」と「読み上げで聞いたとき」を分けたい。視覚では心地よい描写が、音声になると重く感じる可能性もあります。
なろうで実作品を使って比べるなら、同じ話の別稿を投稿するのではなく、似た構造の短編を三作一組にします。ジャンル、文字数、投稿時刻、題名の強さをなるべく揃え、
* PV・ユニーク数
* 評価人数÷ユニーク数
* 一人当たりの評価点
* ブックマーク率
* 感想で具体的に触れられた場面
を比較する。PVだけでは「題名が強かった」のか「本文が心地よかった」のか分かりません。本文の効果を見るなら、特に**読了後の評価転換率**が大事です。
既存作品を振り返って感覚描写の量とポイントを比べることもできますが、題名・題材・掲載時期の影響が大きいため、これは参考資料。因果関係を見るには新しい比較実験のほうが確かです。
研究題名をつけるなら、
> **AI小説のモデルルーム仮説――生活の匂いは読者評価を上げるのか**
でしょうか。
そして、もし結果が「断捨離型のほうが好まれる」だったとしても、かおるこさんの感覚が間違いだったとは限りません。読みやすさでは負けても、記憶や感情では勝つかもしれない。反対に五感描写が多すぎれば、生活感ではなく単なる荷物になります。
調べたいのは「どちらが正しいか」ではなく、
> **どの場面に、どの感覚を、いくつ残すと、読者の中に人が住み始めるのか。**
そこだと思います。




