表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツイングリッター  作者: シャオえる


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

77/89

助ける代わりに

「良い天気ね」

 庭に出てきたシャーロットが、空を見た後、空に向けて手を伸ばし背伸びをする。ふぅ。と深呼吸もした後、一人きりの庭を見渡し、城を囲う大きな壁を見て、今度ははぁ。とため息をついた

「メアリさん達のお店に行きたいけれど……」

 と、目を閉じメアリやベルトの魔術書の店を思い出し、ついでにクッキーの味も思い出す。庭にあるベンチに座ろうと、一歩進んだ時、すぐ横を近く小さな影が通りすぎていった

「居た!見つけた!」

 聞き覚えのある声が空から聞こえてきて、シャーロットが声の方と通りすぎていった影の方に振り向く。またシャーロットの目の前を小さな影が通り過ぎ、影を追おうと少し振り向くが、影はすぐに見失った代わりに突然、頭の上に何かが止まったような重みがきた

「探したよ。やっと見つけた」

「見つけたって……。勝手に何処かに行ったのは、あなた達でしょ?」

 頭の上に止まったのがリリーだと分かり、上目遣いでリリーに返事をすると、バタバタと羽根を大きく動かし、シャーロットの右肩に移動し止まった

「そんなに急いでどうしたのよ?」

「あのね、助けてほしいの」

 シャーロットの顔を見つめながらリリーが言うと、その言葉に驚いたシャーロットがリリーを見るように顔を横に向けた

「シャロを助けてほしいの。お願い」

「急に助けてって言っても……。でも、魔力も魔術も凄いんでしょ?別に私が助ける必要は……」

「シャロ、今、魔力がないの」

 そうシャーロットに返事をすると、羽根をバタバタと動かし目の前に止まる。シャーロットがリリーの足元に、両手の小指を合わせて手を差し出すと、動かしていた羽根を止め、手のひらの上に止まった。気持ちを落ち着かせようと、ふぅ。と深呼吸をしたリリーが、じっとシャーロットの顔を見つめ、二人の目線が合う

「魔力がないの?」

「そう。シャロは今、魔力が無いから、ずっと眠っているの。魔力をあげて、起こしてあげてほしい」

「私も魔術が使えないのよ。魔力が無いの」

「でも、それでも……」

 シャーロットの手のひらの上で、リリーがグルグルと歩き回る。いつもより落ち着きないリリーに少し不安を覚えたシャーロットがリリーを落ち着かせようと背中を撫でる

「前にも同じような事は無かったの?」

「あったよ、でも……」

「前にもあったなら、そんなに騒がなくても良いじゃないの」

 背中を撫でられ話をすると、少し落ち着いたのか、シャーロットの手のひらの上で立ち止まり少しうつ向く

「助けたいけれど、私はあなた達の魔術がなければ、ここから出られないのよ」

「出れれば助けられそう?」

「まあ、ここにいるよりかは可能性あるかもね」

 そうシャーロットが言うと、手のひらにいたリリーが休めるため閉じていた羽根を伸ばし、背伸びをする。シャーロットがリリーの様子を見ようと手のひらを少し上げ、リリーの様子を顔の前で見ると、顔を隠すように広げた羽根を包みこんだ。リリーに声をかけようと少し差し出した手のひらを寄せると、リリーから光が溢れ、急に目の前が眩しくなったシャーロットがぎゅっと目を閉じ、リリーが乗る差し出した手のひらを離した

「あっ、ごめんなさい」

 シャーロットが少し目を開けリリーに謝る。目の前にあった溢れていた光が、ゆっくりと地面に落ち、再び目映い光が一瞬、溢れ出す。シャーロットもまたぎゅっと目を閉じる

「大丈夫?」

 リリーに声をかけながら恐る恐る目を開ける。地面に落ちたと思ったリリー居らず、辺りをキョロキョロと見渡す

「あれ、どこに……」

 そう呟いてリリーを探しに行こうと空を見上げた時、突然辺りが真っ暗になるほどの影と、シャーロットの長く白い髪を揺らすほどの風が吹いた。シャーロットが髪を押さえながら少し振り向くと、大きな庭が小さく感じる程のとても大きな白い鳥が、ばさりと羽根を揺らす。また風が吹いて、庭にある木々やシャーロットの髪を揺らした。大きな鳥がゆっくりと屈んでシャーロットを見つめ、大きく息を吸い込んだ

「これなら一人くらいなら連れていけるよ。だから早くシャロの家に行こう」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ