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隣国騒動編2
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「あの……」
朝議が終了間近になったとき、ある文官が手を上げた。その文官は外交官で地域は連合諸国であった。
「鳥達の楽園<プチラーイ>から書状が来ておりまして…」
「書状?」
「はい。内容は我が国の技術を寄越せ、との事でした」
「相変わらずの鳥頭だな。流石鳥翼種。昔から変わらないか」
内容を聞いた瞬間、ユースティスと《ユウラスティア》は遠い目をした。あまり歓迎ムードではない二人に厄介事がやって来ると認識された。
「ある意味閉鎖された空間だからな。仕方ない。と、言うか既に使者が来ている気がするのは気のせいか?」
「私も思ったよ。書状と同時くらいなら既に国境に来てるだろう。面倒だから転移使わなくていいからな」
来たら来たでなんとかなるだろうと気楽に考えている家臣達がいた。だが、それも大嵐が来たとき並みに被害を受けるのだった。