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多元世界戦記 ~テイル奇譚~   作者: 篠原2
第一章 外交とかつての仲間達

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通信首脳会談

ホログラム映像同士での握手を終えたアルシアとジェームズは互いに椅子に座って話し始めたのであった。


「さてアルシア陛下、早速ですが今回の急な会談、これほどまでに急いで行わなければならない物だったのですか?」


「ええ、それはもう」


「何故です?」


「それにお答えする前に一つケネディ陛下にお聞きしたいのですが、よろしいでしょうか?」


「構いませんが、何です?」


「陛下はフェリアシティ王国の事は覚えてお出ででしょうか?」


「…フェリアシティ王国…」


アルシアの言葉を聞いたジェームズは少し考えて、


「…ああ、思い出しました。…かなり苦い記憶ではありますが…そのフェリアシティ王国がどうしたのですか?」


と、話してアルシアに尋ねたのである。

これにアルシアは、


「そのフェリアシティ王国なのですが、復活しました」


と、言ってジェームズに伝えたのであった。

この言葉にジェームズは、


「復活!フェリアシティ王国が!それは良かった!」


と、声を上げて喜んだのである。

これにアルシアは、


「ええ。ですが復活したと言っても女王テイルとその姉妹達、それに従兄のエストに兵士達は約五十人に残りは多数の避難民と人材は少なく、また国土も領有出来ておりません。そこでケネディ陛下に是非ともお願いしたい事があります。かつて日本国民を受け入れ、アメリカ国内に亡命日本国を打ち立てたようにフェリアシティ国民を受け入れ、亡命フェリアシティ王国の建国を行っていただきたいのです」


と、言って今回の首脳会談の最も重要な議題をジェームズに伝えたのであった。

これにジェームズは、


「…なるほど…そう言う事でしたか…。あの時の国内は相当に揉めましたからね…。あれをもう一度と言うのは正直…」


と、表情を歪めながら答えたのである。

そんなジェームズにアルシアは、


「もちろんただで受け入れてもらえるとは思っていません。何らかの見返りはお約束致します。…と、言っても交渉するのは私ではなくテイル女王になりますが。今回の私の役目はケネディ陛下とテイル女王の橋渡し役ですから」


と、話してジェームズの懸念を和らげたのであった。

この言葉にジェームズは、


「ふむ、そうですか。それならテイル女王と直接やり取りして決めようと思います。…その他に今日話し合う議題はありますかな?」


と、言ってアルシアに確認したのであった。

これにアルシアは、


「もう二つほどあります。一つはアメリカ合衆帝国とフェリアシティ王国との間で同盟を締結していただきたいというもの。そして二つ目はフェリアシティ王国を新生NATOの加盟国として推薦していただきたいというもの、この二つです。お願い出来ますでしょうか?」


と、話したのであった。

この二つの提案にジェームズは、


「…わかりました。その二つもテイル女王と直接話し合って決めたいと思います。…これで会談は終わりですかな?」


と、答えてアルシアに確認したのである。

これにアルシアも、


「ええ、そうですね。…それではケネディ陛下、今回は急な会談要請に応えていただき大変嬉しかったです。ありがとうございました」


と、言って手を差し出し、これにジェームズも


「いえいえ、こちらこそ大変有意義な会談になり、とても嬉しく思います。ありがとうございました」


と、答えてアルシア手を握って握手したのである。

こうしてアルシアとジェームズの通信首脳会談は無事終わったのであった。

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