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俺と忍者村

と言うことで、俺は伊賀に向かって歩みを進めている。ちなみに妹の赤音は甲賀。まあ、どっちかに行ってれば忍者には会えるかなー、なんて。フットワークが軽いのは二人ともニートだったから。アニメばかり見てる暇なニートだったから。


 でも、今期のアニメがつまらなかったから……旅をしている。今期は久々にきら〇枠アニメもなかったしな……癒しが欲しい……


「こうやって外の世界に出てみるってのも案外悪くないな……」


 俺は虎走こばしり 彪騎ひゅうきと言う若者の異能《無尽蔵暴走二輪車エキサイトバイク》で、二人乗タンデムりをキメている。


「赤夜さんのアレ、すごいッスね! ほんとマジヤバかったッス」


「分かるか、あの《獄炎アフター射手バーナー》の良さが! 俺が本気になれば燃やせぬものは彼女のハート以外にはないってな! はっはっは!」


「それはつまんないッス」


 雷四郎によると、俺があの日、不用意にも能力を現世で披露してしまったことにより、今まで身を潜めていた異能の者たちが各地で能力を発揮し始めていると言う。スタ〇ド使いは惹かれ合う的なやつだろうか……


「俺、兄貴に一生ついて行くッス! 兄貴マジリスペクト! 兄貴マジやばぁ! きらやば~☆」


 それって、プリ〇ュアのネタじゃんか。しかも一番新しいやつ。


「俺はキュアミ〇キーちゃんが好きだ。彪騎は?」


「自分はキュアセ〇ーネッスね! 生徒会長の清楚系! 冷静なキャラっていいッスよね~」


 悪いが、その点では分かり合えそうにないなと感じた俺。伊賀のパーキングエリアを通り過ぎて、俺たちは忍者村に向かった。二輪車で感じる風は心地よい。自分も自然の一部になったかのような錯覚に陥る。俺も帰ったら二輪免許取ろうかな……


「にしても、忍者が堂々としてて良いんスかね? ってか《隠遁翼竜ドラゴンニンジャ》ってドラゴンなんスか? 忍者なんスか?」


 カタナに豪快に跨る虎走が興味津々に質問してきたが、分かっていたなら俺はこんなに苦労していないし、当てもなくとりあえず忍者の里伊賀に来てはいない。


「そんなの分かんねーよ。とりあえず、俺はこいつを見つけて組織に差し出さなきゃ俺がやられるってことだけが確かだ」


「それって俺も始末されたりするんスか? さすがにないッスよね……」


 さあ、分からん。俺の手助けをしたことで俺の味方と判断されれば……


「あーそれ以上は良いッス。自分、最期まで兄貴について行くッスから」


「『覚悟』とは!!」


 俺は、虎走の覚悟の眼差しを感じて、口から自然と言葉が出ていた。


「暗闇の荒野に!!進むべき道を切り開くこと……ッスね!」


 上出来だ。この虎走とも良い酒が飲めそうだ……


「自分、アクセル〇ールドのアッ〇ュ・ロー〇ーみたいに、OPで主人公を後ろに乗せて荒野を駆けるのが夢だったんス! 今、自分めっちゃテンションマックスッス!」


 マニアックな夢を持つやつだなと思いつつ、こうして無事に伊賀に到着できたことを感謝する俺。


「虎走、見ず知らずの俺をここまで安全運転で連れて来てくれてありがとう……感謝する」


――でも……虎走のその能力《無尽蔵暴走二輪車エキサイトバイク》ではこれから現れる刺客たちには太刀打ちできないかもしれない……


「自分が力不足って言いたいんスね……ただバイクを乗り回すだけの能力だと……思われてるんスね……」


 でも……


「超速変形できるんスよね!」


「バイクが変形するわけ……」


「RIDE BA〇Kって作品でも、バイク、変形してたでしょ……そう言うことッスよ」


 虎走のカタナが見る見るうちに変形し、小型ロボットの形を成した。これがパワードスーツってやつか……


「revi〇ions  リ〇ィジョンズのパワードスーツもカッコいいっすよね! 憧れッス!」


 たしかに、あのパワードスーツ、カッコ良いと思ったよ。ってか、俺の《獄炎アフター射手バーナー》より、虎走の《無尽蔵暴走二輪車エキサイトバイク》の方が断然カッコよくないか!?!?


「さあ、これでお荷物にはならないッスよ! ドラゴン退治に出発するッス!」


 俺はこの時思った。赤音の《超絶魔術師機構ウィザードリィ》抜きの状態でバトル状態になれば、俺って死ぬんじゃね? 速攻死んじゃうんじゃ……


「はい、どーん! 灰となって散れ」


 忍者村に着いて受けた洗礼は紛れもないドラゴンブレス。これは火竜の一撃だ。ゲームで散々受けたことあるから間違いない。

 平日で閑古鳥が鳴いているだだっ広い広場が、一瞬にして焼け野原に変わる。言っておくが今回は俺のせいじゃあないぜ。


「案外簡単に会えるんじゃねーか、《隠遁翼竜ドラゴンニンジャ》。結局のところ、姿はドラゴンなのかニンジャなのか、はっきりさせようぜ!」


 俺は咄嗟に《獄炎アフター射手バーナー》を展開し、奴の炎攻撃から身を守ることができた。


「虎走! 大丈夫か!」


 後輩の安否を確認する俺だったが、そんなことをしている隙に二撃目が俺たちの目の前にお見舞いされる。


――グサリ……


「あーこれ、肋骨何本かやられるやつだ……」


 俺はその場にバタリと倒れこんでしまった。あーあ、絶対絶命ってやつじゃんこれ。


アイデア尽きるまで書きます

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