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クラ毛はあの子とゆらゆら揺れる
一桶のクラゲ――クラ毛は海の中をゆらゆらと揺れていました。
ぼんやりと揺れていると、メスのクラゲが同じように揺れているのが見えました。あの子の美しい揺れ方に思わず見惚れてしまいます。
クラ毛がじっと見つめていることに気付いたようで、あの子は照れたように微笑みました。クラ毛は急に恥ずかしくなって顔が真っ赤になりました。
それからというもの、クラ毛はあの子と会話を交わすようになりました。他愛もない会話でしたが、クラ毛にとっては充実した時間でした。あの子を好きになるのに、さほど時間はかかりませんでした。
クラ毛はゆらゆらと揺れながら、ちらりとあの子に視線を向けます。あの子もクラ毛のことを見ていました。
クラ毛とあの子はしばらく見つめ合い、どちらからともなくキスしたのでした。
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