閑話⑦
「今から祐奈さんの実家に乗り込みましょう」
「え」
ということで私はいま私の家に向かうために大翔君の車にいます。
運転手の人にすごい目で見られました。気まずい、
しかも今から私の家に乗り込むんでしょう
あわあわあわあわあわ
そう緊張していると大翔君が私の手を繋ぐ。
「は、大翔君なにやってるの!?」
「なんか緊張してるようだったのでつい」
「ついじゃないよほんとに!なんで大翔君はそんないつも通りなの!?」
「まぁ言いたいこと言いに行くだけなので」
私も見習わなきゃ、、
それよりこの手はいつまで繋いでるんでしょう
手汗とか大丈夫かな。手のケアちゃんとしとけばよかった。
キスまでしたのに、、やっぱり慣れない。
いろいろなことを考えいるうちに車が止まる。
「イチャイチャしてる間に申し訳ないのですがつきました」
「イチャイチャ、、、!?」
また私の顔が熱くなる。
こんなことやってる暇じゃにのに!
「ほら祐奈さん行きますよ」
手を繋いだまま、車を降りる。
大翔君が固まっている。
どうしてだろう。大翔君も緊張しているのかな。]
「いこう、祐奈さん」
「は、大翔君、そっち正門じゃないけど」
「へ?????」
大翔君が間違えて横門が入ろうとするので、正門へと案内する。
手を引いて正門へと連れていくと大翔君がまた固まっていた。疲れているのかな。
正門で固まった大翔君を見ていると、門から人影が出て来る。
遅い時間なので誰か判断できず、門から出て来るのをじっと待つ。
門番さんだろうか?
「うちの家の前で何をやっているのですか」
「お、お母さん、」
お母さんが敵意マシマシで私たちの前へと現れる。
どうせお母さんのことだここに来るのも予想通りだったのだろう。
大翔君を握る手が少し強くなってしまったのを感じる。
「はじめまして祐奈さんの彼氏の山田大翔と申します。以後お見知りおきを」
大翔君は私の手を握りながら、一歩前に出て堂々とした声でお母さんに笑みを浮かべた。
「とりあえず入りなさい」
お母さんは一切表情を変えず、私たちを家の中へと案内する。
この廊下がいつまでも続いてくれと願うが、そんな願いが叶うはずもなく、客間にたどり着く。
「それじゃあどういうことか説明してもらいましょうか」
お母さんがこちらを睨む。表面上は笑顔だがその下では何を考えているかわからない。
「僕は祐奈さんの婚約について話をしに来ました。」




