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黒音と白奈  作者: nakada
第8章
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68/78

68.依頼

美咲は、YouTuber・唯から受けた最初の依頼を無事に完成させた。

唯が作ったギミック付きのおもちゃを動かすプログラムは好評で、動画も公開された。

そして、その動画を見た視聴者から、新たな依頼が届いたという。

「農業用ドローンの自動操縦だってさ……難しくない?」

いつもの喫茶店。

頭を抱える美咲の愚痴を聞くため、私と白奈は呼び出されていた。

「ごめん。プログラミングそのものが分からない。」

「だよね。ごめん、愚痴りたいだけだから。」

「まぁ、そんな日もあるよ。」

美咲はノートパソコンを開きながら説明を始めた。

「依頼主が持ってる農業用ドローンにGPSと高度計、それから制御装置を付けるの。

決められたルートを自動で飛ばして、荷物を運びたいんだって。」

「それ、許可とかいろいろ必要なんじゃない?」

「依頼主は分かってるみたい。飛行許可も必要な申請も全部やるって。」

「なら私から言うことはないな。」

すると白奈が目を輝かせた。

「でも農業用ドローンって、重い肥料を運べるんでしょ?

荷物もいっぱい運べて便利そう!」

「規制が厳しいから、そんな単純な話じゃないと思うけどね。」

「依頼主は、自分の山で飛ばすって言ってた。」

「リモートで飛ばす必要があるくらい広い山なのか?」

「そこまでは聞いてない。私はプログラム担当だから。」

「まぁ、そうよね。」

美咲はため息をついた。

「一番心配なのは、プログラムのバグでドローンを壊しちゃうことかな。」

「高いもんね。」

そのとき、白奈が思いついたように言った。

「それなら、スマホ付けたら?」

「スマホ?」

「タイムラインが残るじゃん。」

私は思わず頷いた。

「あぁ、なるほど。」

美咲も何か思いついたように顔を上げる。

「それいいかも。ドローンのカメラ映像も取り込めるはずだから……もしもの時のログにもなるし。」

「さすが美咲。」

「いや、まだ作れるか分かんないけどね。」

美咲はそう言って苦笑した。

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