あちらも、こちらも
ブレスト港を目前に空戦が始まりました
ブレストに向かった攻撃隊には、母艦が混乱している様子が伝わっている。
だが矢は弦を離れた以上、往かねばならない。
低空でレーダー覆域をかわしてきたがいよいよ、上昇して攻撃態勢に入らなければならない。
その時である。
上空から、小型の機体が突っ込んてくる。かなり速い。
直接援護にあたるF8Fも少し動揺している。
小型機は一撃離脱に徹底している。
また小型な機体だけに火力はあまりないようだが、それでもADの片翼を一撃で破壊するくらいだから、30ミリ級の機関砲は積んでいるみたいだ。
後に母艦に帰った後のデブリーフィングで小型機の正体が判明する。
He162、彼らが宣伝によれば、「国民戦闘機」だそうだ。
しかし三面図を見れば嘘臭い。
まだ怪しい噴射式エンジン単発でかなり小さい翼の機体。
ちと取り扱いに骨が折れそう。
ただ数は揃っているようだから、現場では苦労しそうだ。
戦闘後にはこんなこと考えるゆとりあるが、戦闘中なんかそれどころではなかった。
前座? の攻撃の後はより本格的なMe262が襲ってきた。編隊が密集したところにロケット弾を発射しては編隊を崩すと、30ミリ機関砲で掃射してくるってなかなかやらしい戦いかたである。
さらにフオッケやらなんやらまで入り、 誰が誰とけんかしてんだかわからんのである。
爆弾を投棄したADが前評判にたがわぬ機動力を見せる。
なかにはフオッケを食うのもいるみたいだ。
これでもまだブレスト港の入り口にも入ってない。
さあ、どうするか?
なかなか双方とも、やばそうな展開です。




