夜明けが来たが、、、
やはり夜戦は大変です(>_<)。
やはり夜戦はブラッディである。
レーダー射撃でイギリス艦隊の最後尾のウォースパイトをかなり撃ちまくったが、、
古くさい戦艦と侮るべきではなかった(>_<)。
わが艦隊の総力を挙げた攻撃で大破させたものの、わがビスマルクはAとB砲塔つまり前方を射界に収める砲塔を2つとも使用不能にされた。
また、レナウンの射撃は格下のシャルンホルストの艦首をボコボコにして、戦列から離脱させ、忌々しいことにグナイゼナウが回避する際に接触、こちらも判定は中破となったのである。
もちろん、わが艦隊も彼らにしっかりつけを払わせたが、、侵攻してる側としたら、ヤバい。
「夜戦の結果ですが、ウォースパイト大破、レナウン小破止まりでこっちもわがビスマルクは大破、シャルンホルスト級についてはいずれも中破。
各艦とも、損害は上部構造物に集中しており、速度低下がないのが救いです。
他の駆逐艦等については現在確認中ですが、敵の根拠地付近での殴りあいの結果としては嬉しくないですね。」情報参謀は頭抱えながら報告する。
「ただ敵は一目散にジブラルタルに向かってますから作戦目的にはかないますが?」
そう、今回のジブラルタル奇襲作戦において敵艦隊そのものは標的にはあらず。
そして実はわが艦隊そのものが囮である。
その事実は夜戦から命からがらイギリス艦隊が撤退して、ジブラルタル基地に到着する頃に、判明した。
「右舷より複数の魚雷音、急速接近中」ジブラルタルの手前で前衛の駆逐艦が悲鳴のような報告をする。
各艦が回避始めた時、、 、
「我、触雷す!」と同時に二隻の駆逐艦から報告上がる。
魚雷が到達するにはまだ早い。
各艦の艦長はようやく気づく。先の雷撃はフェイント、回避先を計算した上で、あらかじめ機雷を伏せてあったことをである。
さらに驚くべき事象が発生した。
水中より斜めに何らかの物体が白い炎を引きつつ、ジブラルタルの工廠エリアに飛んでいく。
これらをみていたある駆逐艦より、ジブラルタル司令部に緊急電を打つ。
「ジブラルタル泊地への航路付近に機雷敷設あり、さらに敵潜水艦らしきものから大口径の未知のロケット弾、繰り返す大口径の未知のロケット弾が複数発射されドック方面に飛翔していくのを確認せり。」
この攻撃は潜水艦と以前、中立国の船舶を装った、仮装巡洋艦が敷設した機雷と、今回特別に改装された潜水艦が38センチという大口径ロケットを水中発射する作戦とが組み合わせられた攻撃である。
あらかじめ高い仰角を設定されていたロケット弾はあたかも帆船時代のボムケッチから放たれた弾丸のように急角度な弾道をたどり、ジブラルタルの名物の崖を易々と飛び越え、岩影にあるドック施設に連続して落下するのであった。
このロケット弾は後に陸軍の重戦車を改造した自走砲に使われ、東部戦線では重防御の拠点破壊するのに活躍するが、これはまた別の話である。
4隻の改装された潜水艦には甲板上に、38センチロケット弾が30発、簡単なフレームにセットされ45度の仰角に固定され搭載されていた。
かなり無理目な搭載の仕方で、安定した航海には各艦とも苦労の連続であったが、かろうじて作戦に間に合わすことが可能になったのである。
なおロケット弾発射後は架台ごと切り離し、本来の姿に戻れるので、なんとか各艦とも命からがら帰還することが可能になったのである。
盛大にロケット弾をぶっぱなしたから、でっかい音で発見されるかと思いきや、多数の爆雷を投射したのに匹敵するくらい海面が掻き回されてアスディックも使えない状態になってしまったのだ。
さらにジブラルタルの泊地周辺で機雷、混乱を狙って適当に放たれた魚雷などの連続した爆発が起きたのが、それに輪をかけたから水測兵器のほとんどが、肝心な時に使用不能になっていたのである。
また困ったことに狙われたドック周辺に、多数の弾薬が到着したばかりの弾薬輸送船から卸されている最中であったのだ。
埠頭に落下したロケット弾により、卸したばかりの8インチ
砲弾が誘爆。
さらに他の弾薬にも火が回り、停泊中の弾薬輸送船にも被害が及んではもう手がつけれない。
また一部のロケット弾は油脂焼夷弾であり、工廠の施設を焼き払う。
後の調査で工廠とドック付近には38センチロケット弾が約100発程度落下したと推定された。
ロケット弾は一般の火砲より精度が低く、散布界が広いのが欠点とされるが、今回のように広く展開している標的ならば、むしろプラスに働いたようであった。
「ジブラルタル砲撃を受く、演習にあらず」悲鳴のような平文がドイツ艦でも受信されて、今回の奇襲はおおむね成功したようであった。
後はこの混乱に乗じて逃げ帰るだけである。
ブレストの艦隊のほとんどを囮にしての奇襲作戦でした。
この影響は今後どうなるか注目です。




