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イギリス海軍の疫病神  作者: 通りすがりの野良猫
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こっそり増援部隊到着

夜中にごそごそ増援が来ます

夜陰に乗じて、イギリス軍も増援を送り込めた。さすがに橋が損傷しとるために、歩兵部隊に限られるが。

対戦車擲弾発射機材PIATを持ったチームがいくつかと、対空用無線機を持った通信兵たちと、前線航空統制官もやってきと店を開いている。


また何やら嵩張る兵器を持ち込んできたチームもある。

話によれば、新型対戦車砲の試験チームらしい。いつ戦車が殴り込んでこないとも限らんから、有り難いことである。


そしてようやく朝になりつつある頃、あのTー34らしい騒音が聞こえて来ている。

当初、前線の部隊は皆、支援砲撃があるものと、塹壕に身を潜めたが、どうやら攻撃を予測させるような準備射撃を省いたようである。

(実際は、砲兵部隊は撤退しており、遅滞任務を受けた後衛部隊だけが反撃してきた、と捕虜の証言であった)


あのうるさいTー34が丘の影から出てきたところで、わがアーチャーからの初弾をお見舞いする。

射距離1000ヤードでの17ポンド砲の射撃である。

見事に正面装甲をとらえ、撃破する。

さらに多数の敵戦車、であるが照準機に映るのは、我らがバレンタインである。

皮肉にも以前の対ソ輸送船団の運んだ戦車であるが、撃つしかない。


後座した17ポンド砲が、装填位置に復帰するや否や、砲尾を解放して、でっかい空薬莢を放出、装填手は、次弾装填し、さらに砲撃する。


狙われたバレンタインは即座に車体を貫通され炎上。

なんかやりにくい対戦車戦である。

連続した砲撃でそろそろ位置を掴まれる頃あいである。


連射して4両撃破したところで、車長の軍曹の指揮で予備陣地に移動する。

射撃を一時中断し、操縦手が乗り込み移動する。

この間幸いとばかりに、バレンタインがごそごそと前進、間合いを詰める。どうも6ポンド砲を搭載した型式のようである。

わがアーチャーが陣地変換を終わって再度戦闘加入する頃には、射程距離も700ヤードくらいになっている。


照準に捉えられたバレンタインがいきなり爆発する!

気がついたら、近くの新型対戦車砲からの射撃のようだ。

どえらい噴煙を上げて発射している。


後から聞くとバーニー卿とか言う偉いさんの開発した、無反動砲だそうだ。

発射した際に後方にガスを噴射して、バランスを取ることで、簡易な発射機から、砲弾を発射できるらしい。


弾薬も、粘着榴弾とか言う、弾着時点で装甲表面に張り付き信管を作動させ爆発するとか。


なかなかのペースで撃っているが、結構派手な発射煙からか、ちょこちょこ動き回る必要があるみたいだし、後方への噴射は味方にまで危険なのは要注意らしい。

とりあえずは川をバックにしているから大丈夫だろう。


さていよいよ近接戦闘を 覚悟し始めたころ、待望のタイフーン戦闘爆撃隊がやってきた。

地上からの誘導、により、対戦車榴弾を着けたロケット弾を敵の(元々は、味方であるバレンタイン戦車ではあるが)車列に打ち込み、さらに20ミリ機関砲での掃射は有効打となっているようだ。


さすがに味方陣地前になってきたら、航空支援もお開きだが、今度はあのトンでもないPIATの出番。


石を投げたら届く?ような距離に隠れた歩兵チームが擲弾を発射する。

ゆっくりとした山なりの弾道で擲弾が命中するとさすがに撃破される。


この発射機は最初の発射前にその固いスプリングを射手が所定の位置まで後退させて発射準備がいる大変な代物らしい。

お疲れ様である。


とかなんとかやってるうちに、敵戦車は撃破された車両を放棄、後退を始めている。

まあ、彼らは後衛部隊として、主力を後退させる時間を稼ぐ任務だから、この程度で良かったのだろう。


こちらもどうやら橋の破損箇所に工兵隊が、戦車橋をかけて応急架橋したらしく、ようやく後方から、M4やらなんやらの前進してくる音が聞こえてきた。


やれやれ。

弾薬もすでに半分以上使い果たした後である。

コマンドウも本格的な撃ち合いにならなかったからほとんど無傷だったから、良かった。


これからは追撃である。


さてこれから、部隊を再編追撃であります

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