センチュリオンやファィアフライがいなくても
イギリス軍の最前線に、17ポンド対戦車砲を積み込んだアーチャー対戦車自走砲が陣取ってます。
「ファィアフライはまだか」
「ドッグ1今少しまて」
「一体いつまで待たす?」
「そちらだけでない」
「了解、骨だけは拾ってくれ、以上」
「軍曹やっぱりダメっすか?」
「駄目だな」
「となると」
「俺たちと、運の悪いコマンドウとでこの橋を確保だ」
こっそり侵入したコマンドウが確保した橋を、第7機甲師団が意地になって前進しようとしたが、意外にも、イワンの偵察隊にみっかり、橋を渡ったとこで、対岸に渡ったとこで孤立した。
イワンの砲兵に、橋に向かって、撃てなんて命令が出たかどうか知らんが、大口径の野砲からの射撃が試射の後、行われた挙げ句、橋を半壊させてしまったのだ。
対戦車自走砲が1台にコマンドウが1個小隊、これが敵の正面に孤立したのである。
そのため、せめて川向こうからの支援を貰いたいから、ファィアフライを呼びたかったんだが、どうにもならない。
幸い、ソ連軍が作った戦車用の掩堆があり、少しの作業でうちの車両がいれられたから、少しはましである。
弾薬も定数を越えて持ち込んでいたから、しばらくは大丈夫。
「イギリス軍の先頭を走ってるんだから仕方ないなあ」
本来なら、新型のセンチュリオンや、ちと古くてもシャーマンのファィアフライに任せたい状況である。
たまたま、補給を終えたばかりだったから、「お手伝い」にきただけなのに、最前線で味方戦車隊が川をわたるまで支えなければならなくなったのである。
幸いにも、夕暮れも早く協同しているコマンドウも掩堆を構築し、増強されて配属されていた迫撃砲も用意できたから、仮に夜襲されても、それなりには反撃も可能である。
夜間に乗じて、歩兵を中心にして増援してくれるらしいが、どうなるやら。
心細い限りではありますがどうなるやら




