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イギリス海軍の疫病神  作者: 通りすがりの野良猫
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イギリス軍はどうしてる?

パッとしないイギリス軍ですが、苦しい事情が

イギリス軍はモスクワ北部から米軍て共に前進してるはずだったが、どうしてもその前進は、ゆっくりしたものになりがちである。


特に最近、ソ連軍が本格的に陣地を構築するようになったから余計に前進が滞りがちとなったのである。


これは指揮するモントゴメリー将軍のスタイルが影響してもいるが、そもそものイギリス軍の戦車開発の方針による影響が大きいのである。


知られているように、イギリスでは第1次大戦後、「巡航戦車」と「歩兵戦車」の2系統の戦車を開発した。


これにより、巡航戦車は装甲は薄いが、機動力に優れているから、敵の戦線を突破していくような使い方を。

歩兵戦車は、読んで字のごとく、歩兵に直接協同して前進を支援する。装甲は厚く、速度は遅い。

そして、永らく2ポンド砲が主力の戦車砲である。

当時としてはそれなりの装甲貫通力を持った砲であるが、なぜか榴弾のない砲である。


これは理論としては良かったかもしれないが、現実には相手の対戦車能力が低いイタリア軍などと戦ううちはなんとか、であるがドイツ軍相手となると、途中からついていけなくなった。

巡航戦車は装甲が薄く、容易にドイツ軍の対戦車砲にやられて、歩兵戦車は装甲は厚くとも、攻撃力が低く、速度が遅い欠点がある。

2ポンド砲も、榴弾がないから、対戦車砲の制圧には効果が低い始末。

慌て6ポンド戦車砲を搭載、さらには、ティーゲル戦車ともやりあえる17ポンド砲の搭載と、もうなりふり構わぬ取り組みをしたが、結局、アメリカからのレンドリースに頼り、多数のアメリカ戦車を導入してなんとか補ったのが実態である。


結果からみたら、イギリス流の表現をすると「重巡航戦車」が必要とされたのである。


つまり、17ポンド砲以上の主砲を搭載、歩兵戦車並みの装甲をもち、そこそこの機動力、を持つ戦車が必要だったのである。


ただ、今現在のイギリス軍には、後にセンチュリオンとして長く使われたA41戦車は、まだ十分には供給されていないために、ソ連軍の重戦車とやりあうのは、アメリカ軍よりも苦労があったのである。


そのようないきさつから、考えてみるとイギリス軍の遅すぎる?前進もやむを得ないものと考えられるのである。


何せ相手のソ連軍は最低でもTー34/76だ。

また57ミリ対戦車砲あたりもなめたら大変。

73口径なんてトンデモない代物を開発、かつ限定された数ではあるものの量産されている。それ以上の重装甲、重火力のIS戦車シリーズなんてもう大変である。


幸いイギリス空軍にはタイフーンやらテンペストやらの戦闘爆撃機やモスキートみたいなトンデモない爆撃機、さらにはランカスターでの絨毯爆撃など組み合わせた総合力でなんとか、しのぎながら戦ったのが実態である。




なかなか大変であります

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