でっけーな~
「マウス」を見に来た日本陸軍の技術者たちが、ふとあることを思い出します
日本陸軍ウクライナ支隊から、「マウス」の実戦テストに同行することになり、急遽人員2名派遣された。
「これ、かい!」
「これ、ですよね」
「俺は以前、ポルシェ博士に紹介されたが、ここまで化け物つくるとはな」
「確かに化け物ですが」
「何か気になんのか?」
「いや昔、かれこれ5年位まえですかね、我が軍でもやたらでっかい奴、作りましたよね?」
「、、、、。」
「どうしました?」
「貴様っ、どっどうして、あれを知っておるのだ?」
「私はもともと96式野戦重砲の砲架の生産に関わったりしてたんです。
その絡みで例のでっかい戦車に15榴を積むための砲架の設計にも一部、関わってたんです。
驚きましたよ。
あの15榴を積む戦車、それもさらにチハ改のですかね、47ミリ速射砲の砲塔を2基積むなんて。
あの頃でも、はやってない、多砲塔型の戦車やるなんて。
正直、こりゃ無理だなってわかりましたよ。
そしてやたら分厚い装甲でしょ?目測でも15センチ以上の箇所もありましたでしょう?」
「そこまで知ってたか」
「そりゃわかりますよ」
「あれはな、某大佐の発案で対ソ作戦用の秘密兵器だったんだ。
満州鉄道な、あれを利用して分解した状態で輸送して、戦略的な機動をし、奇襲的に出現する、のを目論んだと聞いている。」
「あれから実際の試験はどうしたんです?あれ以来なんの音沙汰なしなんで。」
「実は三菱で完成して、公試をする前に、恥ずかしい話であるが、まともに動けないのが判明したんだ。エンジンは1000馬力でるはずとか聞いていたが、100トン越える重さだ。
どうにもならんかったから、お蔵入り。」
「なんだ、そうだったんですか」
「あれよりはこの「マウス」はましなんですかね?」
「まあ、たかだか10数台の戦車に、これだけの支援部隊が必要ってことからしたら、向こうさんの技術の連中も苦労してるってこったな。」
「我が軍のあのなんとか言う車体、、、量産しないで良かったですね。」
「あれは、秘匿名はオイだった。口にするとなんか偉そうに聞こえる名前だったな」
「虎よりでかいネズミよりましでしたか?」
「似たようなもんだね」
史実のオイ車、もう少しリアルなものなら良かったのに、と思いますが




