マジかよ?
ドイツ軍の新型重戦車と聞いて、楽しみ?はたまた、嫌な予感?
ドイツ軍の中央軍集団に「重戦車大隊」が新たに配備されるとの情報が「非公式」に出た時点で、各師団から、軍集団司令部宛に要望が舞い込んで来た。
そりゃそうであろう。
自分たちの担当戦区に重戦車大隊がいたらどれだけ安心か。
しかし、それは配属された車両が「何か」わかった時点で、「なかったこと」にされた!
「虎」より大きな「ネズミ」である。
当初詳しい内容を知らなかった各地の師団司令部も、情報収集の結果「辞退」し始めた。
まず、各司令部が「設計はあのポルシェ博士!」と聞いてまず「怖じ気づいて」さらに、
「重量188トン」でもうあきらめた。
「貴様は聞いたか?」
「何ですか、曹長」
「噂の重戦車がうちにだ」
「えっ!まさか」
「そのまさかだ。そのまさかが明日、運ばれてくるから覚悟しとけ」
「えー!」
「いいか、うちの整備でお前が一番、ポルシェの車両と付き合いが長いからな。頼む。
マニュアルはちなみにこれだ。」
「はい、、、わかりました」
マニュアルを見るだけで憂鬱になるとは、このことだ。
ガソリンエンジンはまあ良い。しかし、さらにエンジンで回した発電機で電力をいただきモーターを回す、うん、これも良い。それからドライブスプロケットを回す。
そう、紙の上ならなんとかなる!少なくとも、あのポルシェの「虎」やそれを改造した「象」はとんでもなかったのだ。
多分、戦前に作られた4号戦車止まりの重さくらいならなんとかなったと感じる。
しかし、「象」での重装甲に伴う重量は、デリケートな電装品に過大な負担を与えた、のが間違いだって印象である。
65トン、そもそも45トンの戦車で作られたはずの車体に無理やりだ!
当然、エンジンやら駆動系に無理がくるわ。
戦車やら装軌車両はやたら低速でもエンジンふかしまくりなんである。
そーしないと、多大な抵抗からエンストこいちまぅ!
やたらふかしまくりのエンジンがアンダーパワーなら、当然トラブルが出るわ。
また、重装甲のわりに、機関部の弾片防御が今一だったことが、激しいソ連軍の砲撃で示されてしまったのも不運である。
私はこいつとはクルメンスドルフで仲良くしていたし、一時は北アフリカに、例の「ピンクパンター」にも関わって行ったこともある。
だからと言って、「象」の次に「ネズミ」はないだろうに!
砲塔が55トン、全備重量188トン。
悪夢だ、しかしこの悪夢は明日の朝、目が覚めてからくるから怖い。
今日はとにかく寝るのだ。
74式に乗ったことのある身としては、現代の戦車なら35トンは不安、けど45トンをはるかに越えるよーな重さの戦車はこれまた不安になります。
エレファントの65トンだけでも十分恐怖ですな




