表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
イギリス海軍の疫病神  作者: 通りすがりの野良猫
151/208

戦艦「昭南」

シンガポールで捕獲されたプリンスオブウェールズでありますが、無事に戦争を生き残りました

このフネはもともとはKG5級戦艦の二番艦である。

以前述べたような厄介ごとが積み重なり、日本軍の戦艦「昭南」として再就役したが、結局、あまり活躍するまもなく戦争を無事に乗り切ることができた幸運な艦になった。

そして1946年末のポツダム協定で、イギリスとも正式に休戦なった際に、本艦の去就が問題になったが、日本にはこの年代の艦艇が少なく、唯一大和級だけである。

そのため、日英海軍の交渉の結果、そのまま日本艦艇として運用されることになったのである。


これにはロイヤルネイビーも懐が厳しいと言う問題があったためでもある。

またもう一つ、状態を調査しにイギリスの造船官たちが訪問した時、非常に良いコンディションで艦が維持されていたことに驚いたからでもある。

返還されても良くて保管艦、時期になれば解体となるなれば、このまま譲渡したほうがいいだろうと感じたためだ。


さらに彼らを驚かせたのは、あの故障の多い4連装砲塔を完全に使いこなしていることである。


本当に射撃など問題ないか確認してみれば主砲斉発も問題なし。

動きが悪いと言われていた両用砲も駆動系を改良してスムーズに操砲しているなど驚くことばかり。

さすがにレーダー関連は、本場イギリスには一歩も二歩も先んじられているが、それくらいである。

考えて見たら、あの古い巡洋戦艦金剛までも、維持できている海軍である。

造船官たちは、娘を嫁に出すような感覚で、日本への譲渡を勧告したのである。

戦後も活躍することになる本艦であるが、退役後は、ゆかりのシンガポールにて記念艦として、往時を忍ばせてくれているのである。


かくしてシンガポール観光の目玉の一つとなったのである

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ