どうしましょう?力不足だ!
たくさんの無反動砲弾を被弾しているのに、撃破されない例があった。
「班長、この車両です。」
日本陸軍の第4技術研究所からきた技官は、上司に、 擱座した敵の戦車を示していた。
「Tー34/85です。従来の型式の強化型でみての通り大型砲塔で85ミリ戦車砲搭載です。」
車体には各部に様々な砲弾が命中した痕跡がある。
「この通り命中弾は多数ありますが、車体後部側面からの射撃以外無効です。これらはすべてM20、75ミリ無反動砲弾の命中です。」
「避弾経始が影響か?」 「それもありますが根本的には砲弾のパワー不足ですね。
「タ弾」は口径の2倍位まで厚さの装甲をメタルジェットで穿孔すると言われてますが現実には、角度、弾丸自体の回転なんかで、せいぜい1.5倍に落ちます。」
「やっぱりな。趣旨はよく理解した。早期により口径の大きな砲に換装すべきだな」
「一応候補はM27、105ミリ無反動砲であります。早期に我が軍に導入できるよう訴える。」
かくして、戦後長きに渡り、日本陸軍の歩兵部隊の頼もしき相棒、M40、106ミリ無反動砲が導入される下準備が進んでいくのである。
さあ、もう少しで「あの車両」が出せるかも




