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マルダーJ型について
ドイツ軍には無いマルダーJ型について
どんなドイツ軍戦車関連の資料を調べても出てこない、「マルダーJ型」 について述べるとする。
先に述べたように、97式中戦車の車体にPak40の75ミリ対戦車砲を搭載する話を、現地でとりあえず形にしてみたのが、このJ型である。
形としては、参考にしたマルダー2、2号戦車と基本的なレイアウトは変わらない。
装甲板は捕獲したソ連軍装甲車から引き剥がしたものを流用しているため、車体上部は溶接、下部については、鋲接と変わった構造なのが特徴である。
素材はあくまでも捕獲したものを流用していることからこれまたバラエティーに富んだ対戦車自走砲でもある。
結局この「試製マルダーJ型」は現地で戦闘に投入され期待した通りの戦果を上げたため、国内では相模原と大阪の2つの工廠で急速量産に回されるのである。
駆逐戦車なんて言えないような代物ですが対戦車砲を運ぶ車体としたら、使いやすいものか




