アルザマス16「偵察飛行」
ソ連で秘密都市とされた、核兵器開発拠点のアルザマス16はまともには航空偵察できなかった。
しかし、意表をついてしっかり偵察する手法がとられ成功した。
これは、情報機関の中でもブラックな作戦の一つで行われた作戦である。
アルザマス16は秘密都市であり、ソ連では地図にも載せない。
郵便などはモスクワに転送された後に送られる。
当然、出入りする航空機も厳重に監視される。
ただここに「盲点」があったのだ。
監視役たるNKVDにいるスリーパ―は、上司に説いて、出入りする専用機に、カメラを装着させたのである。
この機体はモスクワとアルザマス16の間をNKVDの職員の交替や連絡のために飛ぶ、Li2つまりDC3のコピー版である。
こいつに外からは分かりにくい形で、カメラを装着し、必ず行き帰りにその空域を撮影しようというのだ。
これにより、モスクワとアルザマス16の間の地域にあるいは飛行場地区など、「不穏な動きがないか確認する」建前である。
しかし現実には撮影されたフィルムの一部は、廻り廻って、アメリカ陸軍航空隊第8空軍の情報ライブラリーに収まり、来るべきときに備えることになったのである。
この話は、ベルリンで東西が対峙していた時期に現実に行われた偵察作戦を元にしてます。
いかにも無害な旅客機や輸送機のふりして、航空カメラを隠して、ソ連占領下のドイツなんか撮影してます




