ウクライナ派遣隊の「悲鳴」
いつの間にか、日本陸軍装備はずいぶん陳腐化していたようです
日本陸軍技術研究本部 ウクライナ派遣隊は到着早々大本営宛に衝撃的な報告書を提出していた。
秘密指定が解除されたのち国立公文書館によりインターネットで閲覧できるようにされているが、当時「極秘」扱いされたのもやむ無しであった。
(1)量産中の3式中戦車はすでに第二線級の戦車である。
現在は最低限、4式や5式を改良したものでなければ使えない。火力は同等にしうるが、装甲が比較にならない。
(2)歩兵の対戦車兵器は試作品は使えない。できるなら独「パンツァーシュレック」級の8センチ口径で簡便な発射器が必要
(3)対戦車砲は、英米も適切な装備なく、最低限、ドイツのPak40、75ミリ対戦車 砲クラスが必要。
かつ、重量が重いため装軌車両による自走化が望ましい。
(4)対空火器も自走化が必要。対空火器は4式高射砲、5式高射機関砲以外は更新の必要あり。
また高射砲の火器管制装置の新型(電探つき)も急務。
(5)従来の弾薬割り当てでは間に合わない。暫定的にだが4倍以上各砲に配置願いたい。
とまあ、緊急かつ切実な内容である。
さすがに、参謀本部も目が覚めて、当面は米英独からの導入で切り抜けることを返電したのである。
後世の歴史家はこの電報のやりとり、が日本陸軍の近代化の第1歩となったと評価している。
どえらい事態です




