サンクトペテルブルグ基地稼働開始
ソ連の冷えきった大地に巨大な航空基地が展開されました
パットン将軍が尻を叩いたサンクトペテルブルグの飛行場はようやく完成した。
ここには2個爆撃航空団、1個戦闘航空群を中心とした航空部隊に、偵察機、輸送機なども含めた一大航空基地に形を整えつつあった。
なお、基地は次々と訪れる部隊が増加するごとに、拡張され、最終的には3個爆撃航空団を余裕で運用可能なまでに拡げられた。
そして今、ここには先にベルリンで衝撃的な御披露目をした、Bー29が編隊を解いては順次着陸していく。
彼らは当初はヒマラヤを越えて中国は成都からの日本本土を爆撃すべく準備していた。
ところが英米と独が共同してソ連にあたる、国際情勢の変化は彼らにも影響し、ヨーロッパの第8空軍の指揮下に入れられ、ドイツ経由でここサンクトペテルブルグに前進となったのである。
雪の残る大地の上はぬかるみ、地上部隊はどうにもならんが、この間に航空部隊は大車輪で補充に次ぐ補充、訓練に次ぐ訓練が行われている。
上空は電波の目で監視されさらに、上空直衛の新鋭夜間戦闘機Pー82に守られている。
他にも、基地の外周を守るPー51や、新型Pー80などがしっかり守りを固めている。
さらに本国では新たな重爆撃機がデビュー寸前で、同機が就役したらBー29すら「中型」のカテゴリーに含まれるとかまで噂されている。
かくして、モスクワ目指す刃が、 サンクトペテルブルグの冷えきった大地に準備万端、降りおろされる日を待つのであった。
空の用意も着々と。地上はいかに?




