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イギリス海軍の疫病神  作者: 通りすがりの野良猫
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スツーカやライサンダー、東部戦線にあり

旧式な機体でも、時と場所が合えばとんでもなく活躍できます。現代ならAー10とか。

会社員も似たようなもんかな(^-^)。

高度約3500、フィートで言えば10000から、その機体は降下していく。

降下角度は60度を越え、場面によればほとんど垂直。

主翼の下に平行だった板が、進行方向に対して直角に立ち上がる。

ダイブブレーキと言われているもので、急な降下での速度超過を抑えるためのものである。


こうして降下の間に機体からアームが離れ、その先に装着された爆弾を自身のプロペラの回転面から遠ざける。


爆弾を投下した機体は約450メートル、1500フィート位で引きおこし離脱する。


爆弾が命中して煙、破片が宙に舞う。

目標にしていた車両縦隊の先頭は跡形もなく、その後方の車両も何らかの損害があるようだ。


「OK!ビンゴだ」「了解」

味も素っ気もない返事だがきっちりした仕事をこなせる野郎みたいだ。


今私がいる、サンクトペテルブルグ周辺の外郭陣地は連日、ソ連軍のレニングラード方面軍の必死の攻撃を受けている。

スターリンはレーニンの名前がついた街を奪われさらに、旧名に復されたことに怒り狂い、奪還を厳命したとのことだ。

イギリス空軍の私は乗り慣れたライサンダーを駆って、味方前線に張り付き、ソ連軍を監視して、防衛ラインにかかる前に警報して、待機中の攻撃隊を呼び出して阻止するのである。

精度はともかく大規模なことで悪名高い奴らの対空砲にしても、持って来る途中でモスキートやらに捕捉されるし、無事設置されても、早期警戒システムと切りはなされた状態では、せいぜいが個別の対空戦闘が関の山で、効果が少なく、地上部隊はわがタイフーンやテンペストの餌食になっている。おかげで、今でもさっきのスツーカみたいな旧式機まで活躍である。


なお怒り狂うヨシフおじさんをさらに怒らせる事態も最近発生している。


ウクライナ方面ではなんとドニエプル川西岸がウクライナ独立派により、ドイツに後押しされて自由ウクライナを名乗り、反抗してきたのである。


ここは本来、1944年にはソ連軍により奪取されているべき地域であったが、巧みな後退戦闘を行うドイツ第6軍や第17軍を追いきることは、補給、特に燃料を運ぶためのトラックなどの不足から失敗して1945年末までにようやくハリコフ付近のウクライナ東部を確保できただけであった。


そこへ持って、ドイツ占領下に組織された、「自由ウクライナ」は、以前述べたように、初戦で捕獲した膨大なソ連軍装備をそのままに、自由ウクライナ軍を編成したから、ドイツ軍の南方軍集団、A軍集団の後方は安定したのである。


そして、自由ウクライナ軍は、苦境にあったドイツ軍のバックアップに回り、これによりドイツ軍はソ連軍の攻勢に対して機動防御を行い易くなった。


また南方軍集団はじめとして、ドイツ軍の補給は、後述するように、地中海方面から黒海を経由する海上補給路、がトルコの黙認の元、設定されたため、少しずつ改善したのである。

この中東方面からの補給ルートは元来、イギリスとソ連が協定して設定される予定だったが、関係悪化に伴い中止されていたのだが、一部変更した上でドイツ側の補給ルートとして実現したのである。

なお、この輸送ルートには後に我が日本海軍の旭日旗を掲げた艦艇が護衛に回り、先の大戦同様活躍するのだが詳しくは後日紹介するであろう。



ようやく地中海方面のネタにかえって来ました。お楽しみに

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