レニングラード強襲作戦開始
強力な戦艦隊が動員され強襲上陸の幕開けです
英米独の戦艦からの艦砲射撃は大きな効果を発揮した。
これはNKVDから流出した情報を元にまず先に、正規軍の後方に控える督戦隊や、レニングラートのNKVD本部を叩いたのである。
陸上であれば数個師団相当と称される戦艦の火力をまともに指向されてはさしものの秘密警察やその関連組織程度たまったもんじゃない。
いつもは偉そうにしていて脱走兵やらに目を光らせたりしていたが、いざ自分たちが激しい砲撃を受けると、たちまち逃げ出し、他の部隊の嘲笑を買う始末。
次に沿岸部を射界に収める重火器の陣地を制圧した後、前進して、今度は港湾付近のトーチカなど既知の防御陣地を各艦の副砲や高角砲で攻撃する。
これは港湾施設に対して過剰な攻撃は、早期の復旧に影響するためである。
こうして上陸前の事前砲撃を行った後、駆逐艦に先導された上陸部隊が現れる。
散発的な反撃は駆逐艦からの砲撃や、揚陸艦艇改造の火力支援艇などからの反撃で制圧し、LSMなど揚陸艇で先遣隊を上陸させる。
ある程度足場ができてからは、LSTが接岸して重装備をおろしていく。
戦車が下ろされていくが、やはり目を引くのはスマートなドイツのパンターである。
北アフリカで実戦配備された後改良されたG型は各地で使われているが、今、揚陸されているのは最新式のパンターで、88ミリ砲を搭載したやつである。
英米独の中でも、機動力、火力、防御力のバランスが高い水準で取れている点で評価され、投入されているのである。
「砲塔が狭い」「弾が重くて扱いずらい」などの意見もあるが、やたらとごつい戦車が出てくる東部戦線ゆえに火力と防御力の高い新型は徐々に受け入れられた。
さてようやく海岸堡が確保できた後は、より強力な「武器」が投降した捕虜や民間人に配布された。
それは豊富な食料である。
数百日包囲され食料不足に悩まされた、彼らの最も必要なものだったからだ。
この情報はラウドスピーカーを搭載した米軍のジープが伝えて回ったり、上陸部隊が急造した滑走路から発進したフィーゼラーのシュトルヒから散布されたビラにより周知されて、あっというまに、市内全域に広まり、抗戦意欲をそいで部隊単位で抵抗をやめていった。
本来NKVDはこのような動きを阻止するのだが、最初の攻撃で本部が壊滅してからは、力を失い場合によっては軟禁、粛正されるに至り、コントロールできない状態になっている。
防御側にも、それなりの航空部隊もあるはずでしたが? それは後に詳しく




