レニングラード強襲作戦準備中!
統合作戦が準備始まりました
レニングラードへの強襲上陸作戦が英米独統合作戦として、具体化したのは、1945年末からである。
作戦の雛型は以前から北アフリカやシシリー上陸と言った、地中海で計画だけに終わった作戦(トーチ作戦、ハスキー作戦等)を雛型に、さらに計画中だったフランス上陸作戦を北にスライドする形で立案されていく。
ドイツ参謀本部から派遣された参謀将校は当初、英米軍の作戦について「お手並み拝見」くらいなつもりで「不具合がないかつついてやろう」なんて考えて来たが、実際にはドイツでは考えられない規模の陸海空の後方支援能力に支えられた、作戦に逆に「圧倒 されました」と報告する始末である。
港湾が破壊された場合に備えた巨大なケーソンを利用した「人工港湾」や、上陸前に支援射撃を行う艦隊の規模、上陸部隊の機械化の割合、支援にあたる航空機の数、等々逆立ちしたってドイツ軍では無理な話ばかり。
ドイツ参謀本部はそれ以来、英米軍にたいして「胸を借りる」ような謙虚な態度で会議に望むようになったとか。
また、独ソ戦以来の様々な兵要地誌がドイツから提供されたのは、大いに役立つものだった。
そして、今日、ドイツに派遣されてきた爆撃機はさらにドイツ空軍に衝撃を与えるものであった。
ロンドン近郊のイギリス空軍基地から一気に飛んで、ベルリンはテンペルホフ空港で御披露目されたのは、最新鋭のBー29爆撃機である。
空気抵抗を絞り込んだ機体に、排気タービンつきR3350エンジンをつけ、ドイツ空軍のジェット機以外有効な手立てなさそうな機体である。
どうやらこの機体を活用した作戦を考えているとにらんだものの、まだ作戦そのものは想像できるものではなかったのである。
また余談ではあるが、豊富なパイロットによるゆとりある勤務は、パイロット不足にあえぐドイツ空軍からは羨望の眼差ししかなかったのだ。「同一労働、同一待遇」とぶつぶつ言うドイツ空軍パイロットがいたとか?
さあどうなるやら




