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殺人の救世主  作者: おじさん
とある少女と殺人鬼の話
67/102

2-29

まずは基本的なことからだな…。持ち方から教えないと。


取り敢えず手本として俺が構えているのを見せてみる。


人によって握り方は人それぞれだが、今回は俺のを模倣してもらおう。


その後に夏生に合うものを探したらいい。


「あー、夏生は右利きか? それとも左利き?」


「…よく分からないけど、持ちやすいのは、こっち…」


刀の持ち手というのは大体利き手が上にくる。


左手が上にきているということは夏生は左利きか。結構珍しいな。


普段俺は右手が上なのだが、実は両利きなのですぐに左利き用に持ちかえる。


「おー、結構様になってるな」


「…陽のこと、ずっと見てたから…」


なるほど、俺が刀を構えていたのを見ていたのか。時々俺も鍛練してたからな。


初めて構えを取るにしては、ちゃんとした型になっていた。


足の開き方なんかもまだ教えていないのにほぼ理想的だ。


握っているのが木の棒でなければ、ちゃんとした剣士に見える。


「で、振り方なんだけど…。これは俺の我流になっちゃうけどいいか?」


「ん。陽の格好いいから、それがいい…」


毎回毎回嬉しいこと言ってくるよね、この娘は。将来男を天然で落としていきそうだ。


とはいえ俺がいつもやってるのは言葉で言うのはちょっと難しい。


そもそも、夏生に剣筋が見えるかどうかも微妙だし…。


「取り敢えず手本な。ほいっ」


まず縦に一太刀。そして間髪入れずに『片手』で横に薙ぎ払う。


すぐに両手に持ち換えて、今度は突き。この時、少し刃先を横にずらすのが重要だ。


そしてそのまま下に刀を降り下ろす。


「…基本はこんな感じだな。多対一とかだとまた変わるんだけど…」


「…速すぎて見えなかったです、ししょー…」


ですよねー。ごめんなさい。もっとゆっくりやります。

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