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殺人の救世主  作者: おじさん
とある少女と殺人鬼の話
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2-3

どうしようもないくらい、胸が苦しい。


胸にぽっかりと穴が空いているような、大事な何かが欠落しているような。


産まれてから一度も、愛されたことは無いのかもしれない。


私は、独りだ。


「…終わったら部屋に戻りな。いいと言うまで出てくるんじゃないよ」


意味を見出だせない雑用が終われば、またあの部屋へと戻ることになる。


雑用も苦痛、あの部屋に篭るのも…もう嫌気が差していた。


しかし現状に抗う術などあるわけもなく。


私はこうして10年以上生きてきた。


誰からも必要とされず。


誰からも愛されやしない。


そして、誰も愛せない。


自分を、庇ってくれる姉でさえ。


私はきっと受け入れる事が出来ないのだろう。


「…夏生…」


もう私をそんな目で見ないで…。


これ以上惨めな気持ちにさせないで…!


せめて見下してよ…。その方がよっぽど楽だ。


姉はちゃんと私を心配してくれてる。大事に思ってくれてる。


だけど、それが一番辛い。


その度に私は自分が不幸なのだと感じる。


いっそのこと放っておいてほしいのに…。


「…もう、やめて。…お姉ちゃんは、私になんか、構わなくても…幸せでしょ?」


途切れ途切れの言葉しか出てこない。


もう独りは嫌だ、と言ったのに。


…どうしてこんな言葉しか出てこないのだろう。


そんなの自分が一番分かってる。


だけど、それを認めたら本当に壊れてしまいそうだった。

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