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「…夏生。今日はこれやっときなさい」
「…はい」
今日は雑用の日だったか。
この作業に意味があるのかは自分には分からなかった。
だけど、やらないとぶたれる。
多分私は要らない子だということは自分でもよく分かっている。
平凡な村のごく普通の家の四女として産まれた私が必要となんてされないことくらい、分かっていたはずなのに。
「…クスクス。またあの子泣いてる。気持ち悪~い」
「久しぶりに姿見たけどみすぼらしい姿ね。姉妹だと思われなくないわ」
どうして私の目からは涙が溢れてくるのだろう。
もう、何年も前に諦めはついていたはずなのに。
姉達に何か言われるのはもう慣れた。
この作業を辛いと思ったことなどない。
なのに、どうしてこんなに惨めなのだろう。
私は、産まれてきて良かったのかな?
「ちょっと、姉さん達言い過ぎよ…。夏生、気にしないでね」
ただ一人優しい、姉がいた。
笑顔が素敵な、私の2つ上の姉だ。
意地悪な他の姉と違い、私にも優しかった。
だけどその優しさが更に私の胸を穿つ。
同情されてる、哀れだと思われてる。
私の心は既に歪んでいたのは言うまでもなかった。
「…放って、おいてよ…。貴女には、分からない…!」
愛されて育った人なんかに私の気持ちは分からない。
「夏生…」
自分でも最低だと思う。
それでも胸が抉られるくらい、彼女の顔を見るのが辛かった。




