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殺人の救世主  作者: おじさん
とある殺人鬼と少女の話
22/102

1-21

「おい! そこのお前ら!!」


陽と手を繋いでのんびり歩いていると、不意に声をかけられた。


随分と大きな声で、あんまり慣れてない私は身体が少し強張ってしまった。


「あ? 何だ、小僧?」


それを見た陽は少し高圧的に対応する。


どうやら声をかけてきたのは少年らしい。


私と同い年くらいだろうか、緑色の着物を着た短髪の活発そうな少年だった。


陽の高圧的な態度に少し驚いたのか一瞬身動ぎしたが、また直ぐに私と陽を睨み付ける。


「お前ら余所者だろ!! この村を襲う気なのか!?」


少年の言葉に周りの人達もざわつき始める。


「あー…、この村には着物買いに来ただけだ。ついでに少し観光させてもらってる」


少し呆れたように少年の対応をする陽。


嘘は全く無い。だが、その返答は少年には不服だったらしい。


「じゃあ、その刀は何だ!? 村の皆に恐怖を与えるつもりなら帰ってくれ!!」


「…参ったな。護身用のつもりだったんだが…」


今度は困ったように返答する。


護身用…ってのもまぁ、間違ってはない気がする…。


「これ! 勘太郎!! 旅人さんに何てこと言うんだ!!」


「五月蝿い!! 最近、東の村が襲われたって聞いたろ!? その犯人かもしれないじゃないか!」


騒ぎを聞き付けた頭の寂しい村長さんが、注意するが全く聞き耳を持たない。


それどころか、更に激昂してる気がする。


…だけど、今の発言だけは聞き捨てならなかった。


「違う…! 陽は、私を助けてくれたの…!! 賊なんかと、一緒に、しないで…!!!」


自分でもびっくりするくらいの大声が出ていたと思う。


言った後に、急に恥ずかしくなったのはそれが原因なのは言うまでもない。

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