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殺人の救世主  作者: おじさん
とある殺人鬼と少女の話
12/102

1-11

※夏生視点


「…ん、…眩しい…」


真っ暗であった空は見違えるほど青く染まっており、朝が来たのだの一瞬で分かる。


うっとおしい程の朝日を浴びて一番最初に見たものは彼の姿だった。


「お、起きたか。おはよう」


「おは、よう…。陽、朝早い、ね…」


寝る前の彼と少し違うことは容易に分かった。


と、言うよりは周りがもう明らかに違い過ぎている。


「…血生臭い。陽、何か、あった…?」


「ん? あぁ、賊が襲ってきてな。おかげで食料確保出来て幸運だった」


襲われて幸運だった、と彼は当然のよう告げた。


しかしその事に全く違和感を感じない私はやはり少しおかしいのかもしれない。


「そう…。『これ』、どうするの?」


私が指差したものは、賊の死体。


私のいた村が襲われた時に既に死体など見慣れてしまった。


最初こそ起きてすぐに死体があることに少し驚愕したが、この人ならば何ら不思議なことではない。


「あぁ、別に放置でいいだろ。埋めてやる義理もないし」


「…ん、正当防衛、だもんね…」


恐らく、寝込みを襲われたのだろう。


ということは殺さなければ殺されてたということになる。


この時代、この世界においては殺人は頻繁に起きうることだ。


では何故、彼は殺人鬼と呼ばれるのか。


一度だけ、その理由を聞いたことがある。


理由は至って単純。『殺しすぎ』ということだけ。


間違いなく、3桁は越えているだろうという噂が流れていた。

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