7巻あとがき
あとがき
かがみ透
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。そして、お疲れ様でした。
六巻の終わりには、次回は、「ミュミュを救助に行くヴァルと、宿命のライバルであるダグトとのバトルです」と書きましたが、違いました。
原文通りの順番で、ドラゴンに会いに行く話になってしまいました!
予告と違って、大変申し訳ありません。m(_ _)m
次回こそ、「ミュミュを救助に行くヴァルと、宿命のライバルであるダグトとのバトル」になります! (^_^;
ヴァルの外伝みたいな感じです。
当時のあとがきを参照します。
ケインの外伝に出て来た、傭兵仲間たちのその後ーー皆、結婚して子供が生まれていたーーから始まったこの7巻は、『ガンバ』してしまいました。
TV版ガンバの原作である『冒険者たち』(/斉藤敦夫)では、オオミズナギドリの皆さんが、ノロイ率いるイタチ軍団に、卵を全部やられてしまいます。
オオミズナギドリは夫婦一組で、一生にひとつしか卵を産まないのだと。だから、ゴールド・ドラゴンの運命よりも、もっと悲惨。寿命だって、ずっと短いわけで。
さすがに、それでは救いがないからか、TV版では、また来年卵を産む、とか言ってたような?
彼らは、イタチに対して怖じ気付いてはおらず、ガンバたちと協力して、イタチとの戦いに挑んでいました。
その際に、ネズミたちを一匹ずつ背に乗せて飛ぶ場面もあり、それにならって、今回の戦いでは、ケインたちをドラゴンに乗せてみました。
ゴールド・ドラゴンのスグリとは、オオミズナギドリのリーダー・ツブリと、わざわざ似せました。
ちなみに、ドラゴンの名前は、自然のものから名付けました。
イサナは鯨の古称です。
ミュミュがいないので、ペット的な存在として、代わりにベビードラゴンを登場させ、自分自身が喜んでいました。こういう緊張感を崩すキャラがいないと、逆に書けないことが、よくわかりました。(^_^;
強くてカッコいいイメージのドラゴンを腑抜けにしてしまったのには、自分でもがっかりしていたのですが、ドラゴンが勇敢さを取り戻したのは、意外にも、クレアの力でした。
はっきり言って、今回の戦いは、クレアの魔法が復活するか否かに、かかってました。
まだか、まだかと随分引き延ばしてきましたが、その甲斐あって(?)クレアが防御結界を張れた時は、当時の書いていた自分自身が感動して、目が潤んでしまいました。
と、こんなこと書いてました。
ドラゴンから何かアイテムをもらったり、能力をもらえたりすると、ゲームみたいになってしまうので、あえて、そうしませんでした。
しかし、「また会う時まで! 」と言ってます。
単なる挨拶なのか、もしかしたら、再会するのか。
戦いの他には、大きな事件がありました。バスター・ブレード紛失という。
最後まで読めば、行方はわかるのですが。
それと、もう一つ、主人公とヒロインがいい感じに。初めて会った時から、マリスに惹かれていたケインでしたが、やっと想いを打ち明けます。
元の原稿では、ケインの性格が違って、もう少し、王道のヒーローに近いキャラで、失いそうになって初めて自分の気持ちに気付き、マリスにチューしてしまう。
マリスの方は、心の準備が出来ておらず、戸惑うんですが、今のケインは、マリスの気持ちの方を優先にするタイプなため、ぎゅーするだけで充分なようです。
セリフも、随分変わり、元原とは違い、彼女への想いがはっきりしていた今のケインは、誠実に、マリスに愛を語ってました。
そして、マリスも、元原では、ケインの記憶がなくなった場面で、すれ違いがあり、ぶん殴ってましたが、こちらも、元原よりは人間丸くなってますので、殴りはしませんでしたし、ケインの評価は、既に高そうでした。
なんだか、書いてるうちに、そうなっていきました。
セルフィスに惹かれていただけあって、もともと彼女は、やさしい人が好きなのかも知れません。
だが、邪魔が入りました。これは、一緒です。
ただし、一言セリフ入れました。
吟遊詩人は一体何者なのか? なぜ、邪魔をしたのか?
それは、妖精の国に向かう時にわかります。まだちょっと先です。
外伝一巻の前半主人公レオンも出てきました。
今後も、本編にも、外伝のキャラクターと、エピソードが、絡んでいきます。
詳しく知りたい時は、外伝もどうぞ。(^_^)/
読まなくても、本編だけでも話が通じるようにはなっています。(^_^)
それでは、今度こそ、次回はヴァル編になります!
ミュミュを連れ戻さないと、妖精の国に行かれないようですので。
どうぞ、よろしくお願いいたします。m(_ _)m
2014.6.1.




