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誘う睡魔と先達の道標

 最近、夜遅くまで起きてるので眠いです。

 しかし、徹夜はしてないので、作者は夜更かし初級ですね

 凄く、眠い。


 徹夜の後に、余計眠れなくなるあ言葉をかけられた拙者はあくびを噛み殺して、書類に目を通す。


 (……数字が拙者を(うつつ)の世界から引き剥がそうとするでござるな)

 思考も睡眠に囚われてしまっている現状では、幾ら思考を働かせても、冴えた答えが見当たらない。


 (刑部さんは、色々なしがらみがあるから明確な答えを教えてくれなかったけど…………答えに近づくための切っ掛けは与えてくれた)

 やはり、何処かの部族の長が裏で糸を引いてるのだ。刑部さんに尻尾を掴ませないほどの隠蔽、あんな化け物を生み出す資金力、そして、その実験を行えるほどの設備を所有する大きな土地を持つ。


 この国は八つの風土に分けられる。


 黄昏。これは港町と色町の機能を持った商業都市であり、この国の中心だ。


 稲荷。妖狐が主に住む地域で、秋になると稲穂が風に揺られて、あたり一面を一色に染め上げる穀倉(こくそう)地帯。主食の米の産地だ。


 伊予。古狸の集落。と言っても、殆どが出稼ぎにここまで来ており、そもそもこの二つは絶対に事件とは関係ない。


 鞍馬。天狗の里。断崖絶壁の岩山が所々に散見する。金山や、銀山は鞍馬にあり、資金を手にするのは容易。上下関係が強く、長にもなると下っ端は意見も口に出せないらしい。

 ただ、資金の面から常に人目に晒されてるので、隠蔽という点では難あり。


 火焔。猫又の住処。殆ど荒野で、年中燃え上がっている。それをカモフラージュに…………

 少し、無理矢理感があるので、これも候補から外している。


 金剛。鬼の住む集落。天候がとにかく悪く、傾斜も強いため、あまり観光客も来ない。今でも、昔の生活を続ける鬼は多く、貨幣に無頓着らしい。


 ここら辺は除外しても良いと思っている。



 扶持。貂の里。かなりの秘境にあるため隠蔽、大きな土地はある。資金も、暗殺や傭兵やらで稼ごうと思えば大きく稼げるかもしれない。


 そして、本命の黄泉。土地も、財産も条件を満たして、隠蔽能力は最も上。なんでも、蛟の集落には横穴が張り巡らされており、道案内がなければ目的地に辿り着かないらしい。

 産業は目立ったものはないが、逆に言えば隠すには良い場所と言えるだろう。


 「ここから切り崩せないものか…………」

 資金繰りの面で、おかしなところがないか探っているが、見つけられない。巧妙な手口で隠しているのだろうか? ひとまず、視線を書類から戻すと、白銀がこちらを見ていた。


 「白銀、どうした?」

 なんとも言えない顔でこちらを見る白銀。何回か口籠もり、やっと口を開く。


 「…………昨日から頭が凄く響くんだ。二日酔いをした時みたいにな。お陰で、昨日みたいに平衡感覚を奪われるまでにはなってないが、…………休憩しようぜ」

 肩に手を置かれて、白銀は仮眠室に行く。見回りまで時間はある。普段と違う拙者を心配してくれた白銀の言葉に従い、拙者も仮眠室にゆく。

 白銀先輩は、良い先輩のイメージ。

 しかし、自分が寝たかったから提案したのかと聞かれると


 まあ、彼は目がギンギンな典型的寝不足目だったけど。

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